<p><span style="background-color:#f7db92;font-size: 1.5em">今日のポイント：ワクチン接種回数が多いほど感染時に全身症状が現れにくいが、咽頭痛や鼻汁などの上気道症状が現れやすい</span><br>&nbsp;<br><br>ワクチン接種回数、年齢層によるコロナ症状の違いを調べた研究を紹介します。北海道大学医学研究院からの報告です。（The Lancet Infectious Diseases、2023年6月30日）</p>

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<p>札幌市の新型コロナウイルス感染症（COVID-19）療養判定システムは2022年4月にスタートし、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2（SARS-CoV-2）陽性判定を受けた同市市民が登録して症状などを記録しています。記録されている情報は、発症日、食事摂取状況、12種類（発熱、咳、咽頭痛、呼吸困難、鼻汁、頭痛、倦怠感、関節や筋肉の痛み、下痢、味覚・嗅覚異常など）の症状、年齢、性別、基礎疾患などです。これらの情報と、感染者等情報把握・管理支援システム、ワクチン接種記録システムのデータを統合して解析が行われました。<br>&nbsp;<br>2022年4月25日～9月25日にデータが記録されていた15万7,861人を対象としました。年齢の中央値33歳（四分位範囲17～47）、65歳以上6.9％、男性47.7％、BMI中央値21.1、BMI30以上4.3％、ワクチン未接種者38.0％、感染既往者3.7％などでした。また、オミクロンBA.2の感染者が21.8％、BA.5が78.2％を占めていました。重症化した（酸素投与と入院を要した）のは142人、30日以内の死亡は4人でした。</p><ul><li>最も一般的な症状は咳（62.7％）であり、次いで咽頭痛（60.7％）、鼻汁（44.3％）、頭痛（42.1％）、38度以上の発熱（38.8％）、痰（36.1％）、関節や筋肉の痛み（29.1％）、食思不振（28.1％）などでした。BA.2流行期と比較してBA.5流行期には発熱や食思不振などの全身症状が多く、これはワクチン接種歴や基礎疾患などの影響を除外した解析でも同様でした。</li><li>ワクチン接種歴との関連では、3回以上接種した人は全身症状が現れにくく、反対に鼻汁や咽頭痛といった上気道症状が現れやすいことが分かりました。またワクチン接種の影響は、接種日から日数が経過するに従い小さくなること、2回接種よりも3回接種の方がより強い影響が持続することも示されました。</li><li>年齢との関連については、高齢者は若年者と比較して、全体的に症状が現れにくいものの、いったん発熱や倦怠感などの全身症状が出現すると、その後に重症化しやすくなる傾向が認められました。例えば、呼吸困難、発熱、食思不振、倦怠感という4症状がある場合、それらがない場合に比べて重症化のオッズ比は40.26（95％信頼区間14.60～110.98）に上りました。</li><li>一方で、咽頭痛や鼻汁が出現した高齢者は、その後の重症化リスクが低い傾向が見られました。例えば、咽頭痛と鼻汁の双方がある場合、その後の重症化のオッズ比は0.19（同0.08～0.45）でした。</li></ul><p>&nbsp;<br>以上より、COVID-19のワクチン接種回数が多いほど感染時に全身症状が現れにくい一方で、咽頭痛や鼻汁などの上気道症状が現れやすいことなどが明らかになりました。<br><br>&nbsp;<br>参考：<a href="unsafe:[object Object]" target="_blank" rel="noopener noreferrer">Associations of COVID-19 symptoms with omicron subvariants BA.2 and BA.5, host status, and clinical outcomes in Japan: a registry-based observational study - The Lancet Infectious Diseases</a></p>

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ワクチン接種回数、年齢層によるコロナ症状の特徴

<p><span style="background-color:#f7db92;font-size: 1.5em">今日のポイント：コロナワクチンの単独接種と比較して、コロナ＋インフルワクチン同時接種は免疫反応の大幅な低下や有害事象の頻発とは関連なし</span><br>&nbsp;<br><br><span style="color:black">新型コロナウイルス感染症ワクチンのブースター接種と季節性インフルエンザワクチンの同時接種の有効性を調査しました。イスラエル・Sheba Medical Centerからの報告です。（JAMA Network Open誌、2023年9月5日号）</span></p>

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<p><span style="color:black">Sheba Medical Center（イスラエルの大規模3次医療センター）に勤務する医療者を対象として、2022-2023シーズン中のインフルエンザワクチン（アボット）とオミクロンBA.4/5変異株対応2価ワクチン（ファイザー/BioNTech）のどちらか、またはその両方を接種しました。反応原性解析としてワクチン接種後の副反応の発現率（局所症状［疼痛、腫脹、発赤など］、全身症状［発熱、頭痛、筋肉痛、倦怠感など］）とその持続期間、免疫原性解析として新型コロナウイルス抗スパイクIgG抗体価を調べました。ワクチン接種は2022年9月に開始し、2023年1月までデータを収集しました。</span></p><ul><li><span style="color:black">反応原性解析にはアンケートに回答した588人（コロナワクチン群85人［年齢中央値71歳、女性66％］、インフルワクチン群357人［55歳、79％］、同時接種群146人［61歳、55％］）が含まれました。免疫原性解析には血清学的検査を受けた151人（コロナワクチン群74人［年齢中央値67歳、女性61％］、同時接種群77人［60歳、55％］が含まれました。</span></li><li><span style="color:black">ワクチン接種後の局所症状の発現率は、コロナワクチン群で49.4％（95％信頼区間[CI]：38.4～60.5）、インフルワクチン群で34.5％（29.5～39.6）、同時接種群で52.1％（43.6～60.4）でした。</span></li><li><span style="color:black">全身症状は、コロナワクチン群で27.4％（95％CI：18.2～38.2）、インフルワクチン群で12.7％（9.5～16.7）、同時接種群で27.6％（20.5～35.6）に発現しました。</span></li><li><span style="color:black">コロナワクチン群と比較した場合の局所症状および全身症状発現のオッズ比は、インフルワクチン群はそれぞれ0.27（95％CI：0.15～0.47）および0.17（0.09～0.33）、同時接種群は1.02（0.57～1.82）および0.82（0.43～1.56）でした。</span></li><li><span style="color:black">同時投与群の抗スパイクIgG抗体価は、コロナワクチン単独投与群の0.84（95％CI：0.69～1.04）倍と推定されました。</span></li></ul><p><span style="color:black">&nbsp;</span><br><span style="color:black">以上より、コロナワクチンの単独接種と比較して、コロナ＋インフルワクチン同時接種は免疫反応の大幅な低下や有害事象の頻発とは関連していませんでした。</span><br><br>&nbsp;<br>参考：<a href="https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10492184/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">Immunogenicity and Reactogenicity of Coadministration of COVID-19 and Influenza Vaccines - PMC (nih.gov)</a></p>

コロナブースター接種とインフルワクチン同時接種

<p><span style="background-color:#f7db92;font-size: 1.5em">今日のポイント：3,000歩弱でも全死因死亡と心血管疾患のリスク低減</span><br>&nbsp;<br><br>健康維持と歩数の関係を調べた研究を紹介します。オランダ・ラドバウド大学医療センターからの報告です。（Journal of the American College of Cardiology誌オンライン版、2023年9月6日号）</p>

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<p>一般集団における歩数と健康アウトカムとの関連を評価するためにメタ解析を行いました。MEDLINEとEMBASEを用いてデータベース開設から2022年10月まで検索し、歩数計や加速度計などで客観的に測定した1日の歩数と、全死因死亡または心血管疾患（CVD）の発症を評価した縦断研究を特定しました。解析には一般化最小二乗法とランダム効果モデルが用いられました。</p><ul><li>メタ解析には12件の研究から11万1,309人を含めました。</li><li>2,000歩/日（参考：約20分の歩行）の集団と比べて、有意なリスク減少が認められたのは、全死因死亡では2,517歩/日（調整後ハザード比[aHR]：0.92、95％信頼区間[CI]：0.84～0.999）、CVD発症では2,735歩/日（aHR：0.89、95％CI：0.79～0.999）でした。</li><li>歩数が増えるほど全死因死亡およびCVDリスクは非線形に低下し、至適歩数はそれぞれ8,763歩/日（aHR：0.40、95％CI：0.38～0.43）および7,126歩/日（aHR：0.49、95％CI：0.45～0.55）でした。</li><li>総歩数に関係なく、歩数速度が速いほど全死因死亡のリスクが低下しました。</li></ul><p>&nbsp;<br>以上より、3,000歩弱という少ない歩数であっても有意に全死因死亡および心血管疾患（CVD）のリスクが低減しました。<br><br><br>参考：<a href="unsafe:[object Object]" target="_blank" rel="noopener noreferrer">Relationship of Daily Step Counts to&nbsp;All-Cause Mortality and Cardiovascular&nbsp;Events - ScienceDirect</a></p>

健康維持と歩数

<p><span style="background-color:#f7db92;font-size: 1.5em">今日のポイント：モーニングコーヒーはうつ病有病率を下げる</span><br><br><br>モーニングコーヒーとうつ病の関係を調べた研究を紹介します。中国・山東中医薬大学からの報告です。（Journal of Affective Disorders誌、11月号）</p>

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<p>米国の成人2億1,800万人を重みづけした米国健康栄養調査より抽出した施設に入居していない成人を対象に、横断的研究を実施しました。さまざまな時間帯におけるカフェイン摂取とうつ病リスクとの関連を調査するため、共変量調整サンプル加重回帰を用いました。</p><ul><li>早朝（5:00～8:00）以外の時間帯でのカフェイン摂取は、うつ病有病率の高さとの関連が認められました（未調整オッズ比[OR]：1.08、95％信頼区間[CI]：1.05～1.11、調整後OR：1.03、95％CI：1.00～1.06）。</li><li>早朝にカフェインを摂取した人は、そうでなかった人と比較し、うつ病有病率が低くなりました（未調整OR：0.75、95％CI：0.67～0.85、調整後OR：0.86、95％CI：0.75～0.99）。</li></ul><p>&nbsp;<br>以上より、早朝にカフェインを摂取した人は、うつ病有病率が低くなることが報告されました。<br><br><br>参考：<a href="unsafe:[object Object]">Does the timing of intake matter? Association between caffeine intake and depression: Evidence from the National Health and Nutrition Examination Survey - ScienceDirect</a></p>

モーニングコーヒーとうつ病

<p><span style="background-color:#f7db92;font-size: 1.5em">今日のポイント：コロナ感染症での入院例は死亡リスク増加</span><br>&nbsp;<br><br>コロナ罹患後症状（コロナ後遺症、long COVID）に関する2年間の追跡データが発表されました。米国・VAセントルイス・ヘルスケアシステムからの報告です。（Nature Medicine誌オンライン版、2023年8月21日号）</p>

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<p>米国退役軍人データベースから13万8,818例の感染群と598万5,227例の非感染の対照群からなるコホートを2年間追跡し、死亡と事前に規定した80の急性期後遺症のリスクを推定しました。感染群は、急性期における入院の有無でさらに分析しました。</p><ul><li>感染群は平均年齢60.91歳（SD：15.96）、13万8,818例のうち非入院が11万8,238例、入院が2万580例でした。対照群は平均年齢62.82歳（SD：16.84）でした。</li><li>感染群の死亡リスクは、非入院例では感染後6ヵ月を超えると有意な増加はありませんでしたが、入院例では2年間を通じて有意に増加したままでした。</li><li>80の後遺症のうち、非入院例は2年後に69％が対照群との有意差がなくなったのに対し、入院例は35％にとどまりました。</li><li>2年間の累積で、急性期後遺症による障害調整生存年（DALY：疾患により失われる健康寿命）は、非入院例は1,000人当たり80.4（95％信頼区間[CI]：71.6～89.6）、入院例は642.8（95％CI：596.9～689.3）でした。損失の多くは感染後1年目に発生したが、2年目の発生も一定数ありました（非入院例25.3％、入院例21.3％）。</li></ul><p>&nbsp;<br>以上より、コロナ感染群の入院例では死亡リスクが高くなるようです。<br><br>&nbsp;<br>参考：<a href="unsafe:[object Object]">Postacute sequelae of COVID-19 at 2 years | Nature Medicine</a></p>

コロナ入院と死亡リスク

<p><span style="background-color:#f7db92;font-size: 1.5em">今日のポイント：コロナ後遺症は頭痛の有無で生活の質（QOL）が異なる</span><br>&nbsp;<br><br>コロナ後遺症の頭痛に焦点を当てた研究を紹介します。岡山大学からの報告です。（Journal of Clinical Medicine、2023年5月18日）</p>

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<p>岡山大学病院総合内科・総合診療科に設けられている、コロナ・アフターケア（CAC）外来を2021年2月12日～2022年11月30日に受診した患者から、研究参加への不同意、年齢が10歳未満、データ欠落などに該当する人を除外した482人を対象とする、後方視的観察研究として行われました。コロナ後遺症は、COVID-19感染から4週間以上経過しても何らかの症状が持続している状態と定義しました。</p><ul><li>解析対象の4分の1弱に当たる113人（23.4％）が受診時に頭痛を訴えていました。</li><li>頭痛の有無で二分し比較すると、頭痛あり群は年齢が若いこと〔中央値37（四分位範囲22～45）対42（28～52）歳、P＜0.01〕以外、性別の分布、BMI、喫煙・飲酒習慣に有意差はありませんでした。</li><li>COVID-19急性期の重症度についても、両群ともに軽症が8割以上を占めていて、有意差はありませんでした。</li><li>また採血検査の結果は、炎症マーカー、凝固マーカーも含めて、主要な項目に有意差が認めらませんでした。</li><li>一方で、COVID-19罹患の時期を比較すると、頭痛なし群はデルタ株以前の流行時に罹患した患者が53.9％と過半数を占めていたのに対して、頭痛あり群ではオミクロン株出現以降に罹患した患者が61.1％を占めていました（P＜0.05）。</li><li>また、頭痛なし群ではCOVID-19罹患から平均84日後にCAC外来を受診していたが、頭痛あり群では約2週間早く外来紹介されていました（P＜0.01）。</li><li>頭痛以外の症状の有病率を比べると、以下に挙げるように、頭痛あり群の方が有病率の高い症状が複数認められました（以下の全てがP＜0.05）。倦怠感（76.1対54.7％）、不眠症（36.2対14.9％）、めまい（16.8対5.7％）、発熱（9.7対3.8％）、胸痛（5.3対1.1％）。一方、嗅覚障害の有病率は、頭痛あり群の方が有意に低くなりました。</li><li>次に、さまざまな症状の主観的評価指標〔抑うつ症状（SDS）、胃食道逆流症（FSSG）、倦怠感（FAS）〕のスコアを見ると、それらのいずれも、頭痛あり群で症状が有意に強く現れていることを示しており、生活の質（QOL）の評価指標（EQ-5D-5L）は頭痛あり群の方が有意に低くなりました（P＜0.01）。</li><li>続いて、EQ-5D-5Lスコア0.8点未満をQOL障害と定義して、多変量解析にて独立して関連する症状を検討し、その結果、最もオッズ比（OR）の高い症状は頭痛であることが明らかになりました〔OR2.75（95％信頼区間1.55～4.87）〕。</li><li>頭痛のほかには、しびれ〔OR2.64（同1.33～5.24）〕、倦怠感〔OR2.57（1.23～5.34）〕、不眠症〔OR2.14（1.24～3.70）〕などがQOL低下と独立した関連があり、反対に嗅覚障害は唯一、負の有意な関連因子として抽出されました〔OR0.47（0.23～1.00）〕。</li></ul><p><br>以上より、頭痛を有する患者はオミクロン株流行以降に増加したこと、年齢が若いこと、生活の質（QOL）がより大きく低下していることなどが明らかになりました。<br><br>&nbsp;<br>参考：<a style="color:blue" href="unsafe:[object Object]" target="_blank" rel="noopener noreferrer">JCM | Free Full-Text | Manifestation of Headache Affecting Quality of Life in Long COVID Patients (mdpi.com)</a></p>

コロナ後遺症と頭痛

<p>記事数が300を突破しました</p>

<p>記事数が250を突破しました</p>

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<p><a href="/articles/b9sku27f3c">新年明けましておめでとうございます！</a></p>

<p><a href="/karte">Myカルテ機能</a>を追加しました！お気に入りの記事を保存してお使いください！</p>

<p><span style="background-color:#f7db92;font-size: 1.5em">今日のポイント：概ね2回目までと同じ。ただし腋窩痛、リンパ節腫脹は増加傾向。</span><br><br><br>　ワクチン3回目接種(追加接種)開始に伴い、その副反応を心配する声が増えてきています。特に「1,2回目に副反応出たから3回目はとりわけ副反応が強くなるの？」という声を聞いたので、本日はそういった質問に答えられるように頑張りたいと思います。(ファイザー社、モデルナ社)</p>

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<p>厚労省調べによると、</p><blockquote>副反応については2回目までと概ね同様ですが、腋窩痛やリンパ節の腫れ(腋窩など)は発現割合が高かった</blockquote><p>とされています。ただし、上記のような症状が出た場合でもほとんどが軽症で、短期間のうちに回復したと報告されています。(米国データ)<br><br>　国内では3回目追加接種が始まったばかりで国内のデータが不足していますが、今後国内外での追加接種割合が進むにつれてリアルワールドでのデータも増えてくると考えられます。<br><br><br>参考：<a href="https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0101.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">追加（3回目）接種ではどのような副反応がありますか。2回目より重いのでしょうか。｜新型コロナワクチンQ&amp;A｜厚生労働省 (mhlw.go.jp)</a></p>

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ワクチン3回目副反応

<p><span style="background-color:#f7db92;font-size: 1.5em">今日のポイント：3回目接種で感染率および重症化率低下の可能性</span></p>

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<p>　日本では2回目ワクチン接種がほぼ完了し、まもなく3回目接種が開始されます(2021/11/22時点)。しかしながら世界では早くも3回目のワクチン接種効果についてデータが出始めています。これは2回目で得られたワクチン効果を3回目接種で長引かせる効果(ブースター効果)が期待できるのではないかという考えが根底にあります。そこで今日はイスラエルで1,137,804人の60歳以上を対象に3回目ワクチン接種を受けた試験結果について紹介します。3回目ブースター効果を世界で最初に報告した試験結果として注目を集めています。<br><br>　ファイザー／ビオンテック製のワクチン2回接種を5ヵ月以上前に完了させた60歳以上の方を対象に3回目の同社ワクチンを接種した結果、3回目ワクチン接種12日後の群は3回目ワクチン未接種の群と比較して11.3倍だけ感染率が低下し、19.5倍だけ重症化率が低下したとされています。また、3回目ワクチン接種12日後の群は3回目ワクチン接種4～6日後の群と比較して5.4倍だけ感染率が低下しました。<br><br>　以上の結果は3回目ワクチン接種によるブースター効果の可能性を示唆しており、日本でも今年12月1日より開始されるワクチン3回目接種への前向きなデータとして活用されています。<br><br><br>参考：<br><a href="https://www.nejm.org/doi/10.1056/NEJMoa2114255?url_ver=Z39.88-2003&amp;rfr_id=ori%3Arid%3Acrossref.org&amp;rfr_dat=cr_pub%3Dpubmed" target="_blank" rel="noopener noreferrer">Protection of BNT162b2 Vaccine Booster against Covid-19 in Israel | NEJM</a></p>

コロナワクチン3回目効果

<p><span style="background-color:#f7db92;font-size: 1.5em">今日のポイント：抗体陽性率94.7%でオミクロン株流行</span><br>&nbsp;<br>米国CDCからオミクロン株流行下での抗体陽性率の報告がありました。JAMA誌オンライン版2022年6月13日号に掲載された内容です。</p>

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}
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<p>本研究は米国50州66研究地域の16歳以上の献血者の血清を用いて調査されました。<br>ワクチン完全接種の定義は「mRNAワクチン接種2回以上」または「ヤンセン製ワクチン接種1回以上」としました。以下に結果を示します。</p><ul><li>2021年5月～12月までに、感染由来の抗体陽性率は20.2%から28.8%に増加し、感染由来とワクチン由来を合わせた抗体陽性率は83.3%から94.7%に増加しました。</li><li>2021年12月の感染由来の抗体陽性率は16～29歳で最も高く40.0%でした。</li><li>2021年12月31日時点での各調査地域での18歳以上のワクチン完全接種率と2021年の1年間における感染由来の抗体陽性率は逆相関を示しました。</li><li>感染由来の抗体陽性率増加は、完全接種率が80%を超える地域では10.64%であったが、60%未満の地域では19.84%と高値でした。</li></ul><p>以上結果を踏まえて、著者は抗体陽性率が高い環境下でもオミクロン株の流行が生じ、感染からの防御を獲得するために追加接種を含めた検討が必要であると述べています。<br>&nbsp;<br>今後のワクチン追加接種の判断材料に本記事を利用してみてください。次回以降も最新の情報をアップデートしていきます。<br>&nbsp;<br>&nbsp;<br>参考：<a href="https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2793517" target="_blank" rel="noopener noreferrer">Updated US Infection- and Vaccine-Induced SARS-CoV-2 Seroprevalence Estimates Based on Blood Donations, July 2020-December 2021 | Infectious Diseases | JAMA | JAMA Network</a></p>

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