テレワークと育児ストレス
1/4/2024 10:00:05
今日のポイント:テレワークでの育児ストレス、出社より高い
新型コロナウイルス感染症の影響で定着した在宅勤務(テレワーク)ですが、子供を持つ親がテレワークをした場合、健康状態や精神的健康状態はどう変化するのか調査しました。米国・シカゴのアン&ロバート H. ルリー小児病院からの報告です。(JAMA Network Open誌、2023年11月3日号Research Letter)
パンデミック中の2022年5~7月にイリノイ州シカゴの全77地区でパネル調査を行いました。参加資格は、18歳以上で1人以上の子供を持つ親であることでした。
・1,060例の回答者のうち、825例がその時点で雇用されていました。599例が女性、548例がテレワークを実施していました。
・テレワークをしている親を人種で見ると、白人(244例)が黒人(99例)またはヒスパニック系(145例)よりも多くなりました。
・テレワークをしている親は、現場で働く親と比較して、育児ストレスのオッズが増加しました(調整オッズ比[aOR]:1.88、95%信頼区間[CI]:1.20~2.93)が、健康状態(aOR:1.23、95%CI:0.78~1.93)や精神的健康の改善(aOR:1.14、95%CI:0.64~2.04)には差がありませんでした。
・テレワークをする父親は、現場で働く父親よりも育児ストレスが高いと報告しました(aOR:2.33、95%CI:1.03~5.35)が、母親には関連はありませんでした(aOR:1.53、95%CI:0.93~2.49)。
以上より、COVID-19パンデミック時にテレワークを行った親は、現場で働いた親と比較して育児ストレスが高く、親、とくに父親にその傾向が顕著でした。
参考:Teleworking, Parenting Stress, and the Health of Mothers and Fathers - PMC (nih.gov)
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