職業とうつ病治療反応性
7/4/2023 10:00:04
メンタルヘルス
今日のポイント:管理職やホワイトカラーはうつ病治療後の転帰が好ましくない傾向
職業的問題がうつ病の発症を促進し、回復プロセスを妨げる可能性があります。イタリア・ボローニャ大学からの報告です。(European Neuropsychopharmacology誌オンライン版、2019年1月28日号)。
![image](https://images.microcms-assets.io/assets/66394d2fe70a44d5b891932e95b635a6/c573150f93a94a85a4a4b4ad9afe9eda/22726617_s.jpg)
1回以上の適切な治療試験後、うつ病治療に対する治療反応や治療抵抗性を評価されたうつ病患者の独立したサンプルより抽出した、安定して就業している患者647例を対象としました。3つの職業カテゴリから管理職、ホワイトカラー、ブルーカラーおよび自営業別に検討を行いました。
- 管理職は、治療非反応率が最も高く、治療抵抗性を示しました。
- 同様に、ホワイトカラーは、治療非反応率、治療抵抗率が高くなりました。
- ブルーカラーは、治療非反応率および治療抵抗率が有意に低くなりました。
- 自営業者は、ホワイトカラーとブルーカラーの中間で、他の職業カテゴリとの違いは、ほとんど認められませんでした。
以上より、中高レベルで雇用されているうつ病患者は、うつ病の標準治療後の転帰が好ましくない可能性があります。
参考:High occupational level is associated with poor response to the treatment of depression: A replication study - ScienceDirect
この記事が気に入ったらいいね・シェア!↓