スクリーンタイムと子供のメンタルヘルス
1/7/2025 10:00:04
今日のポイント:長いスクリーンタイムは子どもの抑うつ症状などのメンタルヘルスと関連
テレビやその他のスクリーンの視聴時間(以下、スクリーンタイム)の長さと抑うつなどのメンタルヘルス症状のリスク上昇との関連を調査しました。米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)からの報告です。(BMC Public Health、2024年10月7日)
米国の大規模研究であるABCD(Adolescent Brain Cognitive Development)研究に2016年から2018年の間に参加した9歳と10歳の子ども9,538人(平均年齢9.9±0.6歳、男児51.2%、白人52.4%)の2年間のデータを用いて、ベースライン時のスクリーンタイムと、親が子どもの行動チェックリストを用いて評価した過去6カ月間のメンタルヘルス症状との関連を検討しました。
・長いスクリーンタイムはあらゆるメンタルヘルス症状と関連していることが明らかになりました。
・特に関連が強かったのは抑うつで、そのほか、行動障害、身体的症状、注意欠如・多動症(ADHD)との関連も強くなりました。
・抑うつ症状とスクリーンタイムとの関連を、スクリーンタイムのタイプ別に検討すると、ビデオ通話、テキストメッセージのやりとり、YouTubeなどの動画視聴、ビデオゲームとの間に有意な関連が認められました。
・スクリーンタイムと抑うつ症状、ADHD、反抗挑発症(反抗挑戦性障害)の症状との関連は、黒人よりも白人において、また、スクリーンタイムと抑うつ症状との関連は、アジア系よりも白人において、より強くなりました。
以上より、子供のスクリーンタイムの長さは抑うつなどのメンタルヘルス症状のリスク上昇と関連することが明らかになりました。
参考文献:
Screen time and mental health: a prospective analysis of the Adolescent Brain Cognitive Development (ABCD) Study | BMC Public Health | Full Text
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