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肥満と炭水化物の種類

10/10/2023 10:00:05

その他

今日のポイント:精製穀物とでんぷん質の野菜は体重増につながる


摂取する炭水化物の品質・供給源と肥満の関係を調べました。米国・ハーバード公衆衛生大学院からの報告です。(BMJ誌、2023年9月27日号)

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Nurses' Health Study(1986~2010年)、Nurses' Health Study II(1991~2015年)、Health Professionals Follow-Up Study(1986~2014年)を基に、4年ごとの炭水化物摂取量の変化と体重変化との関連を総合的に検証しました。被験者は、ベースラインで糖尿病、がん、心血管疾患、呼吸器疾患、神経変性疾患、消化器症状、慢性腎臓病、全身性エリテマトーデスの認められない、65歳以下の男女13万6,432人でした。主要アウトカムは、4年ごとの体重変化としました。

  • Nurses' Health Studyの女性4万6,722人、Nurses' Health Study IIの女性6万7,186人、Health Professionals Follow-Up Studyの男性2万2,524人を対象に分析を行いました。
  • 被験者の4年ごとの体重増加は、平均1.5kg(5~95パーセンタイル:-6.8~10.0)で、24年間では平均8.8kgでした。
  • 男女共に、血糖値上昇指数と血糖負荷の増加は体重増と関連しており、でんぷんや添加糖の摂取量100g/日の増加は、4年間でそれぞれ1.5kg、0.9kgの体重増と関連していました。
  • 一方で、食物繊維の摂取量10g/日の増加は、0.8kgの体重減と関連していました。
  • 摂取量の増加と体重減の負の相関関係が認められたのは、全粒穀物からの炭水化物(摂取量100g/日の増加につき体重0.4kg減)、果物(同1.6kg減)、非でんぷん質の野菜(同3.0kg減)でした。
  • 摂取量の増加と体重増の正の相関関係が認められたのは、精製穀物(摂取量100g/日の増加につき体重0.8kg増)、でんぷん質の野菜(同2.6kg増)でした。
  • 代替分析では、精製穀物やでんぷん質の野菜、砂糖入り飲料を、同量の全粒穀物、果物や非でんぷん質の野菜に置き換えることで、体重減となることが認められました。
  • こうした関連性は、過体重や肥満の被験者のほうが標準体重の被験者に比べ強く(相互作用のp<0.001)、ほとんどが女性で強く認められました。


以上より、精製穀物とでんぷん質の野菜は摂取量に気を付ける必要がありそうです。


参考:Association between changes in carbohydrate intake and long term weight changes: prospective cohort study | The BMJ

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