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認知症の診断までにかかる時間は平均〇年

9/30/2025 10:00:00

認知症

今日のポイント:認知症の診断までにかかる時間は平均3.5年

典型的な認知症の症状が現れてから診断に至るまでには平均どのくらいの期間を要するのか調査しました。英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)からの報告です。(International Journal of Geriatric Psychiatry誌、2025年7月27日)

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ヨーロッパ、米国、オーストラリア、中国で実施された13件の研究を対象にメタアナリシスを実施し、認知症の症状発現から診断までにかかる時間(time to diagnosis;TTD)と、TTDに影響を与える因子について検討しました。13件の研究は、ヨーロッパ、米国、オーストラリア、中国で実施されたもので、解析対象者は合計で3万257人、認知症の発症年齢は54〜93歳でした。

・13件中10件の研究を統合して解析した結果、全てのタイプの認知症における平均TTDは3.5年でした。
・また、65歳未満で発症する若年性認知症に関する6件の研究を用いた解析では、平均TTDは4.1年とやや長くなることが示されました。
・TTDに影響を与える因子については研究間で一貫していなかったものの、若年性認知症や前頭側頭型認知症では、TTDが長くなる傾向が一貫して認められました。
・さらに、1件の研究では、黒人ではTTDが長い傾向が示されていました。

以上より、認知症の診断までにかかる時間は平均3.5年とわかりました。


参考文献:
Time to Diagnosis in Dementia: A Systematic Review With Meta‐Analysis - PMC

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