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不規則な睡眠と心血管疾患

1/30/2025 10:00:00

その他

今日のポイント:睡眠習慣が不規則であると、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まる

睡眠習慣と心血管疾患のリスク関連を調査しました。東オンタリオ小児病院研究所(カナダ)からの報告です。(Journal of Epidemiology & Community Health、2024年11月27日)

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この研究では、40〜79歳のUKバイオバンク参加者7万2,269人の8年間の追跡データを用いて、活動量計で測定した睡眠の規則性とMACEリスクとの関連が検討されました。UKバイオバンク参加者は、7日間にわたって手首に装着する活動量計で睡眠を記録していました。その情報に基づき、参加者の睡眠規則性指数(Sleep Regularity Index;SRI)を算出し、参加者を不規則(SRI<71.6、1万7,749人)、中程度に不規則(SRIが71.6〜87.3、3万6,602人)、規則的(SRI>87.3、1万7,918人)の3群に分類しました。

・解析の結果、SRIが不規則または中程度に不規則だった人では規則的だった人に比べて、MACEリスクがそれぞれ26%(ハザード比1.26、95%信頼区間1.16〜1.37)と8%(同1.08、1.01〜1.70)高いことが明らかになりました。
・SRIを連続変数とした用量反応解析では、SRIが高いほど(つまり、睡眠習慣が規則的)、MACEリスクがほぼ直線的に減少する傾向が認められ、特に高いSRIを持つ人でリスク低下がより顕著になることが示されました。
・さらに、SRIと睡眠時間を組み合わせた解析では、年齢別の推奨睡眠時間を満たすことにより、SRIが中程度に不規則な人のMACEリスクはほぼ相殺されるが(同1.07、0.96〜1.18)、SRIが不規則な人では、推奨睡眠時間を満たしていてもリスクは依然として有意に高いことが示されました(同1.19、1.06〜1.35)。

以上より、うたた寝する時間や起床時間が日々異なっているなど睡眠習慣が不規則であると、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まるようだ。


参考文献:
Sleep regularity and major adverse cardiovascular events: a device-based prospective study in 72 269 UK adults | Journal of Epidemiology & Community Health

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