title

降圧薬と認知症

4/30/2024 10:00:05

認知症

今日のポイント:降圧薬治療で認知症リスク低下
 
一般集団の高齢者に置いて、降圧薬治療と認知症リスクの関係を調査しました。イタリア・University of Milano-Bicoccaからの報告です。Journal of the American College of Cardiology誌2024年4月2日号に掲載。

image

2009~12年に降圧薬の服用を開始したイタリア・ロンバルディア州の65歳以上の21万5,547例のコホートで実施しました。追跡期間中(2019年まで)に認知症またはアルツハイマー病を発症した1万3,812例(年齢:77.5±6.6歳、男性:40%)が症例となり、各症例に対して性、年齢、臨床状態をマッチさせたコントロールを5例ずつ選択しました。降圧薬への曝露は、降圧薬服用が追跡期間に占める割合で評価しました。また、条件付きロジスティック回帰を用いて降圧薬への曝露に関連する転帰リスクをモデル化しました。
 
・降圧薬への曝露は認知症リスクと逆相関していました。
・曝露が非常に少ない患者と比較して、曝露が少ない患者で2%(95%信頼区間:-4〜7%)、中間的な患者で12%(同:6〜17%)、多い患者で24%(同:19〜28%)のリスク低下がみられました。
・これは、超高齢(85歳以上)やフレイル(「1年後の死亡リスクが高い」特徴を有する)の患者においても同様でした。
 
以上より、降圧薬治療と認知症リスクの低下の関連が示唆され、また、この関連は超高齢(85歳以上)やフレイルの患者でも同様でした。
 
 
参考文献:Risk of Dementia During Antihypertensive Drug Therapy in the Elderly - ScienceDirect

この記事が気に入ったらいいね・シェア!↓

PVアクセスランキング にほんブログ村
にほんブログ村 病気ブログへにほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へにほんブログ村 病気ブログ 新型コロナウイルス感染症へにほんブログ村 病気ブログ がんへ