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コロナ重症化予測マーカー出現?

9/22/2022 10:00:03

新型コロナ

今日のポイント:血清ヘムオキシゲナーゼ-1(Heme oxygenase-1:HO-1)濃度が、COVID-19の重症度と生命予後予測の指標となる可能性
 

今回は新型コロナウイルス感染症の重症化予測マーカーの最新情報です。横浜市立大学、神奈川県立がんセンターの研究グループによる国内発の情報で、今後注目されるかもしれません。(PLOS ONE誌オンライン版、2022年8月24日)

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HO-1は、M2マクロファージによって産生されるストレス誘導タンパク質で、可溶性CD163(sCD163)を産生します。解析対象は、入院治療を必要としたCOVID-19患者64例(軽症11例、中等症38例、重症15例)としました。入院時に血清HO-1とsCD163の血清濃度を測定し治療経過との関連性を解析しました。

  • 血清HO-1は重症度が上がるほど高値を示し(軽症:11.0ng/mL[7.3~33.4]、中等症:24.3ng/mL[13.5~35.1]、重症59.6ng/mL[41.1~100])、血清LDH(R=0.422)、CRP(R=0.463)、高分解能CTにおけるground glass opacity(すりガラス陰影)+consolidation(浸潤影)score(R=0.625)と相関しました
  • 重症度(血清HO-1:0.857、sCD163:0.733)、ICU入室(同:0.816、同:0.743)、人工呼吸器装着(同:0.827、同:0.696)における予測性能(AUC)は、血清HO-1がsCD163を上回りました。


まだ研究段階で実臨床応用は先の話ですが、予後予測マーカーの出現は治療方針を決定する際などに重要であり今後に期待です。

 
参考:Heme oxygenase-1 as an important predictor of the severity of COVID-19 | PLOS ONE

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