モデルナ製BA.4/5対応2価ワクチン、第II/III相試験で順調な滑り出し
11/27/2022 10:00:03
新型コロナ
今日のポイント:モデルナBA.4/5対応2価ワクチン、第II/III相試験で主要評価項目を達成
モデルナ社は2022年11月14日付のプレスリリースで、オミクロン株対応2価ワクチン候補mRNA-1273.222について、オミクロン株(BA.4/5)に対してmRNA-1273のブースター用量と比較して優れた抗体反応が得られたことを発表しました。
同社が実施した第II/III相試験では、ワクチン接種歴のある19~89歳の511名を対象とし、前回のワクチン接種から約9.5ヵ月後にmRNA-1273.222を、約4.5ヵ月後にmRNA-1273をそれぞれ接種しました。
- mRNA-1273.222とmRNA-1273のオミクロン株BA.4/5幾何平均抗体価(GMT)は、ブースター接種前のSARS-CoV-2感染者と非感染者でそれぞれ5.11(95%信頼区間[CI]:4.10~6.36)と 6.29(95%CI:5.27~7.51)でした。
- すべての参加者において、オミクロン株BA.4/5 に対するGMTは4,289(95%CI:3,789.0~4,855.9)で、ブースター接種前から15.1倍(95%CI:13.3~17.1)上昇しました。
- 感染歴のない被験者では、GMTは2,325(95%CI:1,321.2~2,812.7)であり26.4倍(95%CI:22.0~31.9)の増加、感染歴のある被験者では、GMTは6,965(95%CI:6,043.7~8,025.4)でありブースター接種前から9.8倍(95%CI:8.4~11.4)上昇しました。
- 65歳以上の被験者と18~65歳未満の被験者の間で、一貫した結果が認められました。
- 同社のBA.1対応2価ワクチンであるmRNA-1273.214が、mRNA-1273のブースター用量と比較して複数のオミクロン変異株に対する中和抗体価に優れることを確認しました。
- mRNA-1273.214においては、50μgブースター用量が、mRNA-1273のブースター用量と比較してオミクロンBA.1およびオミクロンBA.4/5に対して優れた中和抗体反応を引き起こし、その優位性は少なくとも3ヵ月間継続しました。
- mRNA-1273.222およびmRNA-1273.214の副作用の発現頻度は、2回目または3回目のワクチン接種の場合と同様かそれ以下でした。
- どちらも約1ヵ月、約3ヵ月の追跡調査後、新たな安全性の懸念は確認されませんでした。
今後、これらの安全性および免疫原性データは、査読付きの論文として提出され、世界中の規制当局と共有される予定だとしています。
参考:Moderna's BA.4/BA.5 Targeting Bivalent Booster, mRNA-1273.222, Meets Primary Endpoint of Superiority Against Omicron Variants Compared to Booster Dose of mRNA-1273 in Phase 2/3 Clinical Trial (modernatx.com)
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