title

中高年の果物や野菜の摂取とうつ病

9/10/2024 10:00:05

メンタルヘルス

今日のポイント:果物の摂取量が多いほど、うつ病発症リスクが低下


うつ病発症予防と果物や野菜の摂取の関連を調べました。オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学からの報告です。(Journal of Affective Disorders誌、2024年8月15日号)

image

対象は、低中所得国(LMIC)での4件のコホートを含む10件のコホートより抽出した非うつ病成人地域住民7,801例(平均年齢:68.6±8.0歳、女性の割合:55.8%)としました。果物と野菜の摂取量は、包括的な食品摂取頻度質問票、食品質問票短縮版、食事歴などにより自己申告で収集しました。抑うつ症状の評価およびうつ病の定義には、検証済みの尺度およびカットオフ値を用いました。ベースライン時における果物や野菜の摂取量とフローアップ期間中(3〜9年)のうつ病発症との関連性を評価するため、Cox回帰を用いました。分析は、コホートごとに実施し、結果をメタ解析しました。

・4万258人年のフォローアップ期間中、うつ病を発症した対象者は1,630例(21%)でした。
・果物の摂取量が多いほど、うつ病発症リスクが低下しました(ハザード比[HR]:0.87、95%信頼区間[CI]:0.77〜0.99、I2=4%)。
・野菜の摂取量とうつ病発症との関連は認められませんでした(HR:0.93、95%CI:0.84〜1.04、I2=0%)。
・このことは、各コホートで測定法が異なり、本研究のサンプルサイズがこれまでの研究と比較し小さかったため、野菜摂取との関連性が検出されなかった可能性があります。

以上より、うつ病予防に対し、果物摂取の有用性は一定の割合でありそうです。


参考文献:Associations between fruit and vegetable intakes and incident depression in middle-aged and older adults from 10 diverse international longitudinal cohorts - ScienceDirect

この記事が気に入ったらいいね・シェア!↓

PVアクセスランキング にほんブログ村
にほんブログ村 病気ブログへにほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へにほんブログ村 病気ブログ 新型コロナウイルス感染症へにほんブログ村 病気ブログ がんへ