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産後うつと妊娠前の睡眠時間の関係

2/28/2023 10:00:03

メンタルヘルス

今日のポイント:妊娠前の短い睡眠時間は産後うつに相関する
 

名古屋大学より、産後うつ病と妊娠前の睡眠時間の関連について調査が行われました。(Archives of Women's Mental Health誌オンライン版、2021年7月13日号)

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日本の産婦人科病院12施設より収集した2014~18年に出産した女性の臨床データを用いて、多施設共同後方視的研究を実施しました。対象女性1万5,314人を妊娠前の睡眠時間に応じて5群に分類しました(6時間未満、6~7時間、7~8時間、8~9時間、9時間以上)。

妊娠前の睡眠時間が産後1ヵ月間のエジンバラ産後うつ病質問票(EPDS)のスコアに影響を及ぼすかを判断するため、単変量および多変量回帰分析を行いました。また、産後うつ病リスクが、妊娠前の睡眠時間に応じて分類された女性において、以前の出産経験の有無により異なるかについても評価しました。

  • 出産前の睡眠時間が6時間未満および6~7時間の女性における高EPDSスコア(9以上)の調整オッズ比(aOR)は、7~8時間の女性と比較し、以下の通りでした。

●6時間未満のaOR:2.08(95%CI:1.60~2.70)

●6~7時間のaOR:1.41(95%CI:1.18~1.68)

  • 高EPDSスコアのリスクは、睡眠時間が1時間増加すると約14%減少しました。
  • 睡眠時間の短さと高EPDSスコアとの関連は、初産の女性よりも出産経験のある女性のほうが顕著でした。


以上のように、妊娠前の睡眠時間の短さは産後うつ病リスクと関連していました。
初産よりも出産経験のある女性において、より重要となりました。




参考:Pre-pregnancy sleep duration and postpartum depression: a multicenter study in Japan | SpringerLink

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