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食物繊維と動脈硬化リスク

9/7/2025 10:00:00

その他

今日のポイント:食物繊維の豊富な食事は動脈硬化リスクを抑制する

野菜、穀物、豆類、その他の高繊維食品の摂取と動脈硬化リスクの関係を調査しました。ルンド大学(スウェーデン)からの報告です。(Cardiovascular Research、2025年6月16日)

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米国心臓協会(AHA)によると、コレステロールと脂肪はプラークの形成に寄与し、プラークが原因で血流が減少したり途絶えたりするアテローム性動脈硬化症(以下、動脈硬化)につながります。今回の研究では、スウェーデンの心臓と呼吸器に関する大規模研究であるSwedish CArdioPulmonary BioImage Study(SCAPIS)に参加した50〜64歳の2万4,079人のデータを用いて、食事パターンと動脈硬化との関連が検討されました。参加者は、2013年から2018年の間にこの研究に登録されており、登録時点で心臓の健康問題を抱えている者はいませんでした。参加者の摂取食品に関する調査結果に基づき、抗炎症作用があるとされる食事パターンに基づいた食事指標である食事指数(DI)を算出し、DIが最も高い群(健康的な食事パターン)から最も低い群(不健康な食事パターン)の3群に分類しました。また、冠動脈CTAにより冠動脈プラークの評価を行い、動脈硬化の有無や冠動脈カルシウムスコア、狭窄率など冠動脈疾患に関連する6つの指標が評価されました。

・解析の結果、動脈プラークが認められた割合は、DIが最も低い群で44.3%であったのに対し、DIが最も高い群では36.3%であることが明らかになりました。
・また、50%以上の狭窄が認められた割合は、DIが最も低い群で6.0%、最も高い群で3.7%、石灰化を伴わず(非石灰化)かつ50%以上の狭窄を伴う高リスクプラークが認められたのは、それぞれ1.5%と0.9%でした。

以上より、食物繊維の豊富な食事は動脈硬化リスクを抑制することが明らかになりました。


参考文献:
Low-fibre diet is associated with high-risk coronary plaque features | Cardiovascular Research | Oxford Academic

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