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コロナ、乳幼児の〇割は無症状

9/11/2022 11:47:48

新型コロナ

今日のポイント:コロナ、乳幼児の約4割は無症状
 

これまでにも小児のコロナ感染は成人に比較して軽症であることが多く、無症状の場合も多いことが観察されています。今回はそれを裏付けるような米国のデータの紹介となります。(JAMA Network Open誌、2022年8月31日号)

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2020年11月24日~2021年10月15日に、0~4歳の子供が1人以上いるメリーランド州の175世帯の690人に対して前向きコホートで調査を実施しました。8ヵ月間、参加者は毎週症状に関するアンケートを提出し、PCR検査によって新型コロナウイルス感染の有無を調べました。登録時および登録後約4ヵ月と8ヵ月後に採取した血清を用いてコロナに対する抗体を測定しました。

  • 登録された690例(女性355例、51.4%)のうち、0~4歳が256例(37.1%)、5~17歳が100例(14.5%)、18~74歳の成人が334例(48.4%)でした。
  • このうちSARS-CoV-2に感染したのは54例(7.8%)で、0~4歳児22/256例(8.6%)、5~17歳児11/100例(11.0%)、成人21/334人例(6.3%)でした。
  • 1000人週当たりの発生率は、0〜4歳児2.25(95%信頼区間:1.28〜3.65)、5〜17歳児3.48(1.59〜6.61)、成人1.08(0.52〜1.98)でした。
  • 0~17歳児は無症状感染者が成人よりも多く(11/30例、36.7%vs.3/21、14.3%)、0~4歳児が無症状である率が最も高くなりました(7/19例、36.8%)。
  • 検出されたウイルス量の最大値は、無症状者と有症状者、年齢群間で差がありませんでした。
  • 症状の数は、成人ではウイルス量と有意な相関がありましたが(r=0.69、p<0.001)、小児では認められませんでした(0~4歳:r=0.02、p=0.91、5~17歳:r=0.18、p=0.58)。
  • 今回の調査結果にはオミクロン株感染者が含まれていませんでした。

以上より、現在流行中のオミクロン株が含まれてはいなかったものの、コロナ感染は乳幼児には無症候性であることが多く、乳幼児のコロナ診断には症状だけでは不十分になる可能性を示唆しています。

 
参考:Assessment of Clinical and Virological Characteristics of SARS-CoV-2 Infection Among Children Aged 0 to 4 Years and Their Household Members | Infectious Diseases | JAMA Network Open | JAMA Network

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