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コロナ2価ワクチンブースター接種、安全性確認

8/22/2023 10:00:04

新型コロナ

今日のポイント:オミクロン株2価ワクチンの安全性を確認
 

50歳以上への新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する4回目ブースター接種ワクチンとしてのオミクロン株対応2価mRNAワクチンの安全性を示した論文を紹介します。デンマーク・Statens Serum Institutからの報告です。(BMJ誌、2023年7月25日号)

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2021年1月1日~2022年12月10日に、COVID-19ワクチンを3回接種した50歳以上の成人222万5,567人を対象とするコホート試験を行いました。主要アウトカムは、オミクロン株対応2価mRNAワクチンの4回目ブースター接種後28日間(主要リスク期間)の27種の有害事象による病院受診率で、同ワクチン3回目あるいは4回目接種後29日以降(参照期間)の同受診率と比較しました。

  • 2価mRNAワクチンの4回目接種者は、174万417人(平均年齢67.8[SD 10.7]歳)でした。
  • 2価mRNAワクチンの4回目接種は、参照期間と比較して、主要リスク期間の全27種の有害アウトカムの統計学的に有意な増大と関連していませんでした。たとえば、虚血性心イベントの発生件数は、主要リスク期間で672件、参照期間では9,992件で、発生率比は0.95(95%信頼区間[CI]:0.87~1.04)でした。
  • 年齢や性別、ワクチンタイプに基づく解析や、別の解析手法を用いた場合でも、同様の結果が得られました。
  • ただし事後分析で、心筋炎のリスクが検出されましたが(女性被験者では統計学的に有意に関連)、発現はまれで少数の症例に基づく所見でした。また、脳梗塞リスクの増大はみられませんでした(主要リスク期間644件vs.参照期間9,687件、発生率比:0.95、95%CI:0.87~1.05)。

 
以上より、50歳以上の成人において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する4回目ブースター接種ワクチンとしてのオミクロン株対応2価mRNAワクチンは、事前規定の27種の有害事象に関するリスク増大との関連は認められなかったことが示されました。

 
参考:Safety of BA.4-5 or BA.1 bivalent mRNA booster vaccines: nationwide cohort study | The BMJ

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