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コロナ後遺症、持続しやすい患者の特徴は?

3/10/2023 8:36:07

新型コロナ

今日のポイント:コロナ後遺症の抑うつ気分は若者に多い
 

コロナ後遺症の各種症状と関連する因子について、国立国際医療研究センターより調査報告がありました。(Public Health誌オンライン版、2023年2月13日号)

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2020年2月~2021年11月に、COVID-19から回復し国立国際医療研究センターで受診した患者に調査を実施しました。人口統計学的データ、臨床データ、COVID-19罹患後症状の存在と期間に関するデータを取得し、多変量線形回帰分析を用いて症状持続の関連因子を調べました。

  • 調査した1,148例中502例(43.7%)が調査に回答し、うち393例(86.4%)はCOVID-19の急性期に軽症でした。
  • 発症または診断から6、12、18、24ヵ月後に、少なくとも1つの罹患後症状があった患者の割合は、順に32.3%(124/384)、30.5%(71/233)、25.8%(24/93)、33.3%(2/6)でした。
  • 症状が1年以上持続している患者の割合は、多い順に、記憶障害11.7%、集中力低下11.4%、嗅覚障害10.3%、ブレインフォグ9.1%、抑うつ気分7.5%、味覚障害5.9%、息切れ5.6%、倦怠感3.8%、脱毛3.5%、咳1.2%でした。
  • 症状持続との関連については、倦怠感、息切れ、咳の持続が中等症/重症COVID-19と関連がみられました。
  • 嗅覚障害の持続は、女性、基礎疾患なしと関連がみられました。
  • 脱毛の持続は、女性、基礎疾患なし、中等症/重症COVID-19と関連がみられました。
  • 抑うつ気分の持続は、若年者と関連がみられました。
  • 集中力低下の持続は、女性と関連がみられました。
  • 味覚障害、ブレインフォグ、記憶障害の持続に関連する因子は認められませんでした。


COVID-19回復患者の4分の1 以上で、ほとんどが急性期に軽症にも関わらず、COVID-19の発症または診断から6、12、18、24ヵ月後に1つ以上の症状を有していることがわかりました。



参考:Epidemiology of post-COVID conditions beyond 1 year: a cross-sectional study - ScienceDirect

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