カフェインの摂取量を増やすと認知機能が〇〇
10/19/2025 10:00:00
今日のポイント:カフェインの摂取量を増やすと認知機能が向上
中国・山西医科大学より、米国の60歳以上の成人におけるカフェイン摂取と認知機能との関連を評価しました。(Journal of Human Nutrition and Dietetics誌、2025年8月号)
2011〜14年の米国国民健康栄養調査(NHANES)データに基づき、60歳以上の米国成人2,461人を対象として、本研究を実施しました。カフェイン摂取量の評価には24時間食事想起法、認知機能の評価にはアルツハイマー病登録コンソーシアム(CERAD)、動物流暢性検査(AFT)、数字符号置換検査(DSST)から得られた複合スコアを用いました。カフェイン摂取量と認知機能との関連性を評価するため、多変量ロジスティック回帰モデルを用いました。制限付き3次スプライン(RCS)を用いて用量反応関係を検討し、サブグループ解析および感度分析を実施しました。
・カフェイン摂取量が多いほど、認知機能低下のオッズの有意な低下が認められました。
・完全調整モデルでは、カフェイン摂取量が1日80mg増加するごとに認知機能低下リスクが12%低下することが示されました(オッズ比[OR]:0.88、95%信頼区間[CI]:0.78〜0.99、p=0.035)。
・カフェイン摂取量の最高四分位は、最低四分位と比較し、認知機能低下リスクが42.5%低下していました(OR:0.58、95%CI:0.40〜0.83、p=0.006)。
・RCS解析の結果、カフェイン摂取量と認知機能低下との間に、主に線形逆相関が認められました(p=0.002)。
・これらの知見は、サブグループ解析および感度分析においてもロバストであることが示されました。
以上より、高齢者ではカフェイン摂取量が多いと認知機能が向上する傾向が認められました。
参考文献:
Caffeine Intake and Cognitive Function Among US Adults Aged 60+: Insights From NHANES 2011−2014 - Wang - 2025 - Journal of Human Nutrition and Dietetics - Wiley Online Library
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