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身体活動と糖尿病合併症

4/23/2026 10:00:00

その他

今日のポイント
→身体活動の不足が糖尿病の合併症を引き起こす

身体活動の不足と糖尿病の合併症リスクとの関連を調査しました。リオグランデ・ド・スル連邦大学(ブラジル)からの報告です。(Journal of Sport and Health Science、2026年1月14日)

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これまでに世界中で実施されてきた前向きコホート研究や横断研究、計27件のデータを統合して、糖尿病患者237万7,414人の身体活動量と糖尿病が関連する合併症のリスクとの関係を検討しました。身体活動の不足は、世界保健機関(WHO)の推奨(週に150分以上の中~高強度の身体活動)を満たしていない場合と定義しました。なお、米疾病対策センター(CDC)は、中強度の身体活動とは早歩き、低速での自転車走行、アクティブなヨガなどで、高強度の身体活動とはランニング、水泳、エアロビクスダンス、高速での自転車走行、縄跳びなどが該当するとしています。

・解析対象者の平均年齢は55.3~71.3歳の範囲で、女性の割合は33.4~57.1%でした。
・19カ国(そのうち16カ国は高所得国)からの前向き研究における追跡期間は3.8~27.9年でした。
・身体活動不足の有病率は国によって大きく異なり、ロシアが27.7%で最も低く、中国が83.9%で最も高く、日本は44.7%でした。
・糖尿病に特異的な合併症である糖尿病網膜症の発症に身体活動不足が寄与する程度(人口寄与割合〔PAF〕)は、9.7%(95%不確実性区間4.1~16.5)と計算されました。
・さらに、糖尿病が関連して発症リスクが高まる合併症では、冠動脈性心疾患のPAFが5.3%(同2.0~9.4)、心血管疾患が5.2%(2.2~8.9)、脳卒中が10.2%(5.1~16.6)、心不全が7.3%(3.1~12.5)でした。
・日本のデータからは、糖尿病網膜症15.9%(7.6~24.6)、冠動脈性心疾患8.7%(3.8~14.2)、心血管疾患8.5%(4.2~13.4)、脳卒中16.7%(9.5~24.4)、心不全11.9%(5.6~18.7)と計算されました。
・なお、研究者らによると、女性や教育歴の短い人たちは、身体活動不足に関連した糖尿病合併症の有病率が一貫して高い傾向が認められたと言います。

以上より、糖尿病合併症の最大10%程度が身体活動の不足に起因している可能性が示されました。


参考文献:
Global, regional, and national burden of major diabetes-related complications attributable to physical inactivity - ScienceDirect

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