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マラソン中の心停止はレース本番のどんな要因に左右されるか

10/6/2026 10:00:00

その他

今日のポイント
→マラソン中の心停止、スタート時の気温が低いほどリスク上昇か

マラソン中の心停止はまれではあるものの、生命を脅かす重大なアクシデントです。そこでマラソン本番のどんな条件で心停止が発生しやすいのか調査しました。霞ヶ浦医療センター循環器内科 加藤穣氏らからの報告です。(JACC:Advances、2026年6月30日)

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2011年4月~2020年3月に開催された日本陸上競技連盟(JAAF)公認のフルマラソン大会を対象に、延べ452万8,134人の参加データを解析しました。心停止は、レース開始からゴール後1時間以内に発生し、胸骨圧迫や自動体外式除細動器(AED)による処置を要した症例と定義しました。各大会について、スタート時の気温や湿度、風速などの気象データに加え、PM2.5などの大気汚染データを用いて、参加者構成や大会の特徴を考慮しながら心停止リスクとの関連を評価しました。心停止症例は全国レジストリに加え、新聞やインターネット報道も確認し、大会事務局への照会を通じて未報告症例の把握にも努めました。

・対象となった571大会では、スタート時の平均気温は11.5℃で、多くの大会は秋から冬にかけて開催されていました。
・心停止は62大会で75例確認され、発生率は10万人当たり1.66例でした。
・心停止発生者の中央値年齢は52歳で、93.3%が男性でした。
・解析の結果、スタート時の気温が1℃上昇するごとに心停止リスクは約6%低下し、スタート時の気温が低いほど心停止リスクが高まる傾向が示されました(発生率比〔IRR〕0.94、95%信頼区間0.90~0.99)。
・一方、PM2.5などの大気汚染物質と心停止リスクとの間に有意な関連は認められませんでした。
・また、湿球黒球温度(WBGT)を用いた解析や、対象条件を変えた追加解析でも同様の傾向が確認され、低気温と心停止リスクとの関連はおおむね一貫していました。

以上より、スタート時の気温が低いほど心停止リスクが高い可能性が示されました。


参考文献:
Meteorological and Environmental Factors Associated With Sudden Cardiac Arrest During Marathons in Japan | JACC: Advances

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