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コロナ禍での子供と自然環境の関係

3/17/2022 9:30:02

新型コロナ

今日のポイント:コロナ禍で自然の中で過ごす時間が増えた子供は問題行動のレベルが低い


 コロナ禍による生活様式の変化は大人以上に子供への負担が大きいとされています。今回はコロナ禍で行動面や感情面に問題を抱える子供への一つの解決方法を提案してくれるヒントになるかもしれない文献を紹介していきたいと思います。2020年10月13日に公開された英国ケンブリッジ大学からの論文です。

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 2020年4月29日~7月6日において3~7歳の子供をもつ家庭にオンライン調査を行いました。376家庭から回答が得られました。以下にその内容をお伝えします。
 236家庭(63.6%)の親がロックダウン中に子供と自然とのつながりに変化があったと回答しました。

  • このうちの206家庭(全体の54.8%)は自然とのつながりが増え、27家庭(全体の7.2%)は減りました。
  • 増加の理由として、「自然との関わりの中で楽しみを発見した」「自然への関心が高くなった」「戸外で過ごす時間が増えた」などの回答を得ました。
  • 減少の理由として、「自然を楽しめるための場所に行く交通手段がなかった」「戸外よりも屋内での生活を楽しんだ」などの回答を得ました。
  • 自然とのつながりが減った子供は、行動面や感情面での問題レベルが上昇し、否定的な感情が言葉よりも行動で表出するケースが多く見られました。
  • 具体的な解決策の提案として、学校でガーデニングや戸外で行う活動時間を増設する工夫もあるのではないかと考えられています。

以上のように、戸外での活動時間と子供のストレスの関係は一定値あるようです。可能な範囲で戸外での活動を増やす工夫をしてみることも必要かもしれません。


参考:Understanding changes to children's connection to nature during the COVID‐19 pandemic and implications for child well‐being - Friedman - 2022 - People and Nature - Wiley Online Library

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