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健診後の早期受診と死亡リスク

3/17/2024 10:00:05

その他

今日のポイント:健診後の早期受診で心血管系の入院や死亡リスク低下


血圧や脂質、血糖などに問題のあるハイリスク者の健康診断後の受療行動と死亡リスクを調査しました。大阪大学大学院医学系研究科社会医学講座からの報告です。(Atherosclerosis誌、2024年1月号)

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協会けんぽの健康保険請求データベースに登録された男女35~74歳の高リスク者41万2,059人を、健診後12ヵ月間の受診時期によって4群に分類しました(早期:3ヵ月未満、中間:4~6ヵ月、後期:7~12ヵ月、なし)。Cox比例ハザード回帰モデルを用い、健診後の受診時期と脳卒中、冠動脈性心疾患、心不全による入院または全死亡リスクとの関連を検討しました。
 
・追跡期間中央値4.3年の間に、脳卒中、冠動脈性心疾患、心不全による初回入院、または全死因死亡の複合アウトカムを有する症例が合計1万5,860例同定されました。
・健診後に受診しなかった高リスクの成人と比較し、複合アウトカムの完全調整ハザード比(95%信頼区間)は、早期受診で0.78(0.74~0.81)、中間受診で0.84(0.78~0.89)、後期受診で0.94(0.89~1.00)でした。
・受診しなかった場合との比較では、早期受診はすべてのエンドポイントのリスク低下と関連し、脳卒中と心不全による入院ではリスク低下はより大きくなりました。
 
以上より、健康診断後の早期受診が、高リスク者における主要心血管系イベントの入院および全死亡のリスク低下と関連が示唆されました。
 

参考:Timing of clinic visits after health checks and risk of hospitalization for cardiovascular events and all-cause death among the high-risk population - Atherosclerosis (atherosclerosis-journal.com)

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