退職後も認知機能が維持される人の特徴とは?
1/29/2026 10:00:04
今日のポイント
→女性、社会経済的地位の高い人、退職前の健康状態が良好な人、退職前に身体活動を行っていた人は認知機能が維持されやすい
退職と認知機能の異質性について、その関連性を調査しました。慶應義塾大学からの報告です。(International Journal of Epidemiology誌、2025年10月14日号)
米国、英国、欧州で行われた3つの縦断研究(Health and Retirement Study、English Longitudinal Study on Ageing、Survey of Health, Ageing and Retirement in Europe)より得られたデータを統合し、分析しました。本データセットは、2014〜19年に19ヵ国で実施された3つのwave調査を網羅しています。本研究では、wave1では、就労していた1万2,811人を対象とし、各調査で共変量情報を収集しました。wave2では、50〜80歳の参加者の退職状況を評価しました。wave3では、単語想起テストを用いて認知機能を測定しました。本分析では、退職の判断基準として公的年金受給年齢を用いた操作変数因果フォレスト推定法を採用しました。
・退職傾向スコアが0.1〜0.9であった7,432人のうち、2,165人(29.1%)がwave2で退職していました。
・分析の結果、退職者は労働者よりも平均1.348語多く記憶していたことが明らかになりました。
・退職と認知機能の関連は異質性を示しました。
・より大きな認知的利益が観察された人の特徴は、女性、社会経済的地位の高い人、退職前の健康状態が良好な人、退職前に身体活動を行っていた人でした。
以上より、女性、社会経済的地位の高い人、退職前の健康状態が良好な人、退職前に身体活動を行っていた人は認知機能が維持されやすい特徴を示しました。
参考文献:
Heterogeneity in the association between retirement and cognitive function: a machine learning analysis across 19 countries | International Journal of Epidemiology | Oxford Academic
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