鼻腔拭い液、プロvs.一般
9/13/2022 10:00:03
新型コロナ
今日のポイント:鼻腔拭い液の採取はプロ・一般の方でほぼ差はない
簡易コロナ検査キットなどを用いて自宅で自身の手で検査する場面も多くなりました。医療従事者と一般の方が採取する際の手技による診断率の差が気になる方もいらっしゃると思います。今回はそんな疑問を解決してくれる米国の論文を紹介します。(JAMA誌オンライン版、2022年8月26日号)
2021年7月~8月に、過去24時間以内に鼻咽頭スワブ検査でSARS-CoV-2陽性または陰性が記録された小児を募集し、参加の同意が得られた症状を有する4~14歳の197例を登録しました。鼻腔拭い液の自己採取についての短い説明ビデオを見てもらうと同時に、文章と画像で示した説明資料を配布しました。その後、1回目に一般の被験者が鼻腔拭い液を自己採取してもらい、次に医療従事者(小児科の看護師)が2回目の検体を採取しました。
- 197例中1例は、医療従事者が採取した検体が無効であったため解析から除外されました。196例のうち108例(55.1%)が男性で、年齢中央値は9歳(四分位範囲:6~11)でした。
- 自己採取および医療従事者採取の両方でSARS-CoV-2陽性は44.4%(87/196例)、陰性は53.6%(105/196例)で、いずれか片方のみが陽性はそれぞれ2例でした。
- 自己採取と医療従事者採取の陽性一致率は97.8%(95%信頼区間:94.7~100.0)、陰性一致率は98.1%(95.6~100.0)であり、両群間で有意差は確認されませんでした(サイクル閾値の平均値±SD:自己採取26.7±5.4 vs.医療従事者採取26.3±6.0、p=0.65)。
今回の結果は、医療従事者と一般の方が採取しても両者に大きな差はないとなりました。
参考:Concordance of SARS-CoV-2 Results in Self-collected Nasal Swabs vs Swabs Collected by Health Care Workers in Children and Adolescents | Adolescent Medicine | JAMA | JAMA Network
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