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蕁麻疹とがん

9/12/2024 10:00:05

がん

今日のポイント:蕁麻疹患者はがん罹患リスクが高い


蕁麻疹患者とがん罹患リスクを調査しました。デンマーク・オーフス大学病院からの報告です。(British Journal of Dermatology誌オンライン版、2024年6月27日号)

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デンマークの医療登録データを使用して遡及的コホート研究を実施し、蕁麻疹患者のがん罹患リスクと一般集団のリスクを比較しました。1980~2022年に病院の外来、救急外来、入院において初診で蕁麻疹と診断された8万7,507例(女性が58%)を特定しました。追跡期間中央値は10.1年でした。非黒色腫皮膚がんを含む偶発がんは、デンマークがん登録を使用して特定され、診断時の転移の程度によって分類されました。蕁麻疹診断後1年内のがん罹患の絶対リスク、およびデンマークの全国がん罹患率で標準化された95%信頼区間(CI)と標準化罹患比(SIR)を計算しました。

・観察群7,788例と対照群7,161例に基づいた、全がん種のSIRは1.09(95%CI:1.06~1.11)であった。追跡開始後1年間のがんリスクは0.7%(95%CI:0.6~0.7)でした。
・追跡開始後1年間で蕁麻疹既往歴のある588例ががんと診断され、全がん種におけるSIRは1.49(95%CI:1.38~1.62)でした。
・1年目以降、全がん種のSIRは減少し、7,200例のがん症例が観察された1.06(95%CI:1.04~1.09)時点で安定しました。
・追跡開始後1年間は血液がん、とくに非ホジキンリンパ腫(SIR:2.91、95%CI:1.92~4.23)、ホジキンリンパ腫(SIR:5.35、95%CI:2.56~9.85)のリスクが高くなりました。
・診断されたがんの病期は、蕁麻疹診断歴のある人とない人で同様でした。

以上より、蕁麻疹患者はそうでない人と比較して、診断後1年間でがんに罹患するリスクが49%高く、その後の数年間でも6%のリスク増を認めました。


参考文献:Urticaria and the risk of cancer: a Danish population-based cohort study | British Journal of Dermatology | Oxford Academic (oup.com)

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