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黒砂糖とがん抑制

2/1/2024 10:00:04

がん

今日のポイント:黒砂糖摂取でがん発症抑制


黒砂糖とがん発症抑制を調べた研究を紹介します。鹿児島大学からの報告です。(Asia Pacific Journal of Clinical Nutrition誌、2023月12月号)

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本研究は日本多施設共同コホート研究(J-MICC研究)の一環で、黒砂糖摂取と死亡リスクおよびがん発症率の関連を明らかにするために実施されました。奄美の一般住民から参加者を募集し、5,004人(男性2,057人、女性2,947人)が参加しました。追跡期間中央値13.4年の間に274例が死亡、338例でがんが発症しました。糖関連およびその他の変数を調整後、Cox比例ハザードモデルを用いてハザード比(HR)と95%信頼区間を推定しました。黒砂糖の摂取頻度により低摂取群(週1回未満)、中摂取群(週1~6回)、高摂取群(1日1回以上)に分け、低摂取群を基準とした中摂取群、高摂取群の各HRとその傾向を評価しました。
 
・交絡因子調整後、男女におけるがん全体と胃がん、女性における乳がんについて、黒砂糖の中摂取群と高摂取群のHRが低く、HRの低下傾向(がん全体:傾向のp=0.001、胃がん:傾向のp=0.017、乳がん:傾向のp=0.035)が認められました。
・肺がんは非喫煙者および元喫煙者のみHRの低下傾向がみられました(傾向のp=0.039)。
・全死亡、がん死亡、心血管疾患死亡におけるHRの低下は明らかではありませんでした。
 
以上より、黒砂糖摂取ががん全体、胃がん、乳がんの発症リスク低下と関連することが示されました。

参考:Association between brown sugar intake and decreased risk of cancer in the Amami islands region, Japan

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