日本人で修正可能な高血圧リスク因子は?
4/30/2026 10:00:05
今日のポイント
→人口寄与が最も大きい修正可能なリスク因子は、肥満
高血圧の1次予防において、修正可能なリスク因子を調査しました。東京大学からの報告です。(Hypertension Research誌オンライン版、2026年3月4日号)
DeSCデータベースを用いた後ろ向きコホート研究です。解析対象は、ベースライン時に高血圧症の既往がない106万9,948人(年齢中央値56歳、男性43.7%)としました。修正可能なリスク因子(肥満、睡眠障害、現喫煙、脂質異常症、習慣的飲酒、身体活動不足、糖尿病)と高血圧症の発症との関連について、多変量Cox比例ハザードモデルを用いて評価しました。また、それぞれの因子の人口寄与割合(PAF)を算出した。
・対象の年齢中央値は56歳、男性の割合は43.7%でした。
・追跡期間中央値は3.64年で、11万6,690件の高血圧症の発症が記録されました(全体の発症率は1万人年当たり290.8)。
・多変量解析の結果、評価したすべての修正可能リスク因子は高血圧症の発症と有意に関連していました。
各因子に関するハザード比、95%信頼区間は以下のとおりでした。
肥満:1.35、1.33~1.37
現喫煙:1.23、1.21~1.25
糖尿病:1.22、1.19~1.25
睡眠障害:1.15、1.13~1.16
習慣的飲酒:1.10、1.08~1.12
脂質異常症:1.05、1.04~1.06
身体活動不足:1.05、1.04~1.06
・対象集団全体におけるPAFが最も高かったのは肥満でした。
各修正可能なリスク因子のPAFは以下のとおりでした。
肥満:6.36%
睡眠障害:4.11%
現喫煙:3.39%
脂質異常症:2.74%
習慣的飲酒:2.10%
身体活動不足:1.93%
糖尿病:1.55%
・肥満のPAFは年齢層が下がるほど高く、40歳未満で15.10%、40~64歳で7.93%、65歳以上で3.70%でした。
・肥満のPAFは女性では5.02%であったのに対し、男性では7.93%と高値を示しました。
・評価したすべての修正可能リスク因子を総合したPAFは、40歳未満で31.39%、40~64歳で24.60%、65歳以上では12.22%でした。
・性別でみると、すべての修正可能なリスク因子を総合したPAFは、女性が14.45%であったのに対し、男性では26.37%と高くなりました。
以上より、日本人集団における高血圧症の発症で、人口寄与が最も大きい修正可能なリスク因子は、肥満であることが示されました。
参考文献:
Population attributable fraction of modifiable risk factors for incident hypertension: an analysis of large-scale epidemiological cohort | Hypertension Research
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