title

週末にまとめて行う運動でも糖尿病患者の死亡リスク低下

10/2/2025 10:00:00

その他

今日のポイント:週末にまとめて行う運動でも糖尿病患者の死亡リスク低下

週末にまとめて行う運動(いわゆる“週末戦士”)でも糖尿病患者の死亡リスクが低下することが示されました。米ハーバード大学T.H.チャン公衆衛生大学院からの報告です。(Annals of Internal Medicine、2025年7月22日)

image

1997~2018年の米国国民健康面接調査(NHIS)のデータを利用しました。成人糖尿病患者5万1,650人を身体活動の頻度と量に基づき、中~高強度運動(MVPA)を行っていない「非運動群」、MVPAが週150分未満の「運動不足群」、MVPAの頻度が週1~2回で150分以上の「週末戦士群」、MVPAの頻度が週3回以上で150分以上の「習慣的運動群」の4群に分類して、中央値9.5年間追跡しました。

・追跡期間中に1万6,345人の死亡(心血管死5,620人、がん死2,883人を含む)が記録されていました。
・非運動群を基準として比較すると、週末戦士群も含めて他の3群はいずれも全死亡(あらゆる原因による死亡)のリスクが低くなりました(多変量調整後のハザード比〔HR〕と95%信頼区間が、運動不足群0.90〔0.85~0.95〕、週末戦士群0.79〔0.69~0.91〕、習慣的運動群0.83〔0.78~0.87〕)。
・心血管死のリスクについては、運動不足群を除く2群で有意なリスク低下が認められました(運動不足群0.98〔0.89~1.07〕、週末戦士群0.67〔0.52~0.86〕、習慣的運動群0.81〔0.74~0.88〕)。
・つまり、週末戦士は全死亡リスクが21%、心血管死リスクが33%低いことが示されました。
・なお、がん死に関しては、習慣的運動群でリスク低下が認められました(運動不足群0.88〔0.78~1.00〕、週末戦士群0.99〔0.76~1.30〕、習慣的運動群0.85〔0.75~0.96〕)。

以上より、週末にまとめて行う運動でも糖尿病患者の死亡リスク低下が示されました。


参考文献:
Association of Weekend Warrior and Other Physical Activity Patterns With Mortality Among Adults With Diabetes: A Cohort Study: Annals of Internal Medicine: Vol 0, No 0

この記事が気に入ったらいいね・シェア!↓

PVアクセスランキング にほんブログ村
にほんブログ村 病気ブログへにほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へにほんブログ村 病気ブログ 新型コロナウイルス感染症へにほんブログ村 病気ブログ がんへ