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アルコール飲み放題と飲酒問題

2/6/2025 10:00:05

その他

今日のポイント:定額制のアルコール飲み放題は、危険な飲酒やアルコール依存症疑いを含む、過度な飲酒や問題のある飲酒と関連している

レストランやバーでのアルコール飲み放題と問題のあるアルコール消費パターンとの関連を調査しました。国立国際医療研究センターからの報告です。(BMJ Open誌、2024年12月3日)

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COVID-19パンデミック中の2022年2月の日本における社会と新型タバコに関するインターネット調査研究プロジェクト(JASTIS研究)のデータを用いて、横断的研究を実施しました。問題のあるアルコール消費パターンは、アルコール使用障害スクリーニング(AUDIT)で特定しました。飲酒対象者1万9,585人(男性の割合:55%、平均年齢:48.3歳)をAUDITスコアに基づき、問題のない飲酒(AUDITスコア:0〜7)、問題のある飲酒(同:8以上)、危険な飲酒(同:8〜14)、アルコール依存症疑い(同:15以上)の4つに分類しました。AUDITの設問3で2以上のスコアの場合、過度な飲酒と判断される。説明変数は、COVID-19パンデミック中の過去12ヵ月間(2021年2月〜2022年2月)における定額制のアルコール飲み放題の利用歴としました。定額制飲み放題の利用と問題のある飲酒または過度な飲酒、危険な飲酒またはアルコール依存症疑いとの関連を分析しました。

・COVID-19パンデミック中に定額制のアルコール飲み放題を利用した人は、利用していない人と比較し、問題のある飲酒(多変量バイナリーロジスティック回帰による調整オッズ比:4.64、95%信頼区間[CI]:4.24〜5.07)および過度な飲酒(同:3.65、95%CI:3.33〜4.00)である可能性が高くなりました。
・定額制のアルコール飲み放題を利用した人は、危険な飲酒(多項ロジスティック回帰による調整相対リスク比:3.40、95%CI:3.06〜3.77)およびアルコール依存症疑い(同:8.58、95%CI:7.51〜9.80)との関連が認められました。

以上より、定額制のアルコール飲み放題は、危険な飲酒やアルコール依存症疑いを含む、過度な飲酒や問題のある飲酒と関連していることが明らかとなりました。


参考文献:
Is flat rate pricing for unlimited alcohol consumption associated with problematic alcohol consumption patterns? A cross-sectional study with the Japan COVID-19 and Society Internet Survey | BMJ Open

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