急増するナッツ類アレルギー
12/28/2025 10:00:05
今日のポイント
→ナッツ類アレルギー、近年ではより少ない摂取量でアレルギー症状が出る
日本における直近10年間に発生したナッツ類アレルギー症例を調査しました。国立成育医療研究センターからの報告です。(The Journal of Allergy and Clinical Immunology誌、2026年1月号)
2013~23年の10年間に同センターの患者に対して行った1,275件のピーナッツ、カシューナッツ、クルミの経口負荷試験データを用いて、ナッツ類それぞれのED05値(アレルギー患者集団のうち、5%の人でアレルギー症状が引き起こされる量)を算出しました。
・2013~23年全期間のED05値は、ピーナッツ4.88mg、カシューナッツ0.53mg、クルミ4.37mgでした。
・2013~19年と2020~23年のED05値を比較したところ、クルミは2019年以前は14.94mgだったが、2020年以降は3.26mgに大幅に減少しており、以前より少ない摂取量でアレルギーが引き起こされることがわかりました。
・ピーナッツとカシューナッツは有意差は認められなかったものの、同様に減少傾向がみられました(ピーナッツ:8.87mg→4.12mg、カシューナッツ:4.29mg→0.66mg)。
以上より、近年ではナッツ類によるアレルギーは、より少ない摂取量でアレルギー症状が出ることが判明しました。
参考文献:
Trends over a decade in the prevalence and eliciting dose of peanut and tree nut allergies in Japan - Journal of Allergy and Clinical Immunology: Global
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