日本人における果物や野菜の摂取と認知症リスク
6/27/2024 10:00:05
今日のポイント:果物や野菜の摂取で認知症リスク低下
日本人における果物や野菜の摂取と認知症リスクを調査しました。筑波大学のからの報告です。(The Journal of Nutrition誌オンライン版、2024年4月8日号)
2000~03年(ベースライン時)に50~79歳の4万2,643例を対象としたJPHCプロスペクティブ研究(Japan Public Health Center-based Prospective Study)においてフォローアップ調査を実施しました。食事による果物および野菜の摂取量、関連する抗酸化ビタミン(α-カロテン、β-カロテン、ビタミンC)の摂取量は、食事摂取頻度調査票(FFQ)を用いて収集しました。認知障害の診断は、2006~16年の介護保険制度における認知症に係る日常生活障害の状況に基づいて行いました。認知障害に関するハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)は、潜在的な交絡因子で調整した後、エリア層別Cox比例ハザードモデルを用いて推定しました。摂取量の最低四分位と比較した最高四分位の多変量HRを算出しました。
・4,990例で認知障害が認められました。
・男女ともに、果物および野菜の総摂取症と認知症リスクとの間に逆相関が認められました。
【男性】多変量HR:0.87(95%CI:0.76~0.99)、p-trend=0.05
【女性】多変量HR:0.85(95%CI:0.76~0.94)、p-trend=0.006
・抗酸化ビタミンの中でビタミンCの摂取量は、男女ともに、認知症リスクとの逆相関が認められました。
【男性】多変量HR:0.71(95%CI:0.61~0.84)、p-trend<0.001
【女性】多変量HR:0.76(95%CI:0.67~0.86)、p-trend<0.001
以上より、果物や野菜、ビタミンCの食事による摂取は、男女ともに認知障害のリスク低減につながる可能性が示唆されました。
参考文献:Fruit and Vegetable Intake and Risk of Disabling Dementia: Japan Public Health Center Disabling Dementia Study - ScienceDirect
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