緑茶の認知機能予防効果、地域差あり?
5/4/2025 10:00:04
今日のポイント:緑茶の認知機能予防効果、アジアと欧州で違いあり
緑茶の摂取と認知機能低下リスクとの関連を調査しました。(Neuroepidemiology誌オンライン版、2025年2月13日)

2004年9月〜2024年9月に公表された観察研究を、PubMed、Embase、Web of Science、Cochrane Libraryよりシステマティックに検索しました。緑茶の摂取と認知機能低下との関連について、オッズ比(OR)および95%信頼区間(CI)を算出しました。さらに、サブグループ解析、異質性評価、出版バイアス評価、感度分析を行いました。
・18研究、5万8,929人の参加者をメタ解析に含めました。
・ニューカッスル・オタワ尺度(NOS)で評価されたこれらの研究の質は、全体として高くなりました。
・ランダム効果メタ解析では、緑茶の摂取と認知機能低下との間に逆相関が認められました(OR:0.63、95%CI:0.54〜0.73)。
・緑茶の摂取と認知機能低下との関連は、50〜69歳で最も大きな効果が観察されました。
・サブグループ解析では、認知症に対する保護効果のORは0.75(95%CI:0.60〜0.92)、軽度認知障害(MCI)に対する保護効果のORは0.64(95%CI:0.43〜0.96)であることが示されました。
・アジア集団では、認知機能低下リスクの有意な減少が認められましたが、欧州集団では、認められませんでした。
・女性(OR:0.51、95%CI:0.28〜0.95)、男性(OR:0.47、95%CI:0.28〜0.80)共に有意な関連が認められました。
・緑茶の摂取量が多かった人では、認知機能低下リスクの低減が認められました(OR:0.63、95%CI:0.50〜0.82)。
以上より、緑茶の認知機能予防効果はアジアでは効果が認められましたが、欧州では認めらない可能性が示唆されました。
参考文献:
The Association between Green Tea Consumption and Cognitive Function: A Meta-Analysis of Current Evidence | Neuroepidemiology | Karger Publishers
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