ダイエット、時間制限vs.カロリー制限

今日のポイント：時間制限とカロリー制限に大差なし
 

ダイエットにおける摂取カロリー制限と摂取時間制限はどちらがより有効なのでしょうか？米国・イリノイ大学シカゴ校からの報告です。（Annals of Internal Medicine誌オンライン版、2023年6月27日号）

本研究の対象は肥満（BMI 30～50）の成人90例でした。対象を時間制限食群（摂取カロリー制限なし、食事は12～20時に制限［16時間絶食］）、カロリー制限食群（1日の摂取カロリーを25％削減）、制限なし群（絶食時間は14時間未満）の3群に割り付けました。試験は非盲検で実施され、6ヵ月の減量期間と6ヵ月の維持期間で構成されました。評価項目は、試験開始から12ヵ月後までの体重変化、摂取カロリーの変化などでした。

• 77例が試験を完遂しました。
• 平均年齢は40歳、黒人が33％、ヒスパニック系が46％でした。
• カロリー摂取量の平均変化量は、時間制限食群－425kcal/日、カロリー制限食群－405kcal/日でした。
• 12ヵ月後の制限なし群と比較した体重変化量は、時間制限食群－4.61kg（95％信頼区間[CI]：－7.37～－1.85、p≦0.01）カロリー制限食群－5.42kg（同：－9.13～－1.71、p≦0.01）であり、両群ともに制限なし群と比較して有意に体重が減少しましたが、両群間には有意差は認められませんでした。

 
以上より、時間制限食とカロリー制限食はいずれも体重を減少させましたが、両者に有意差は認められませんでした。

 
参考：Time-Restricted Eating Without Calorie Counting for Weight Loss in a Racially Diverse Population: A Randomized Controlled Trial: Annals of Internal Medicine: Vol 0, No 0 (acpjournals.org)