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コロナワクチン接種後のギランバレー症候群発症リスク増大なし

11/1/2022 10:00:03

新型コロナ

今日のポイント:コロナワクチン接種とギランバレー症候群発症は統計上有意な関連無し
 

米国ニュージャージー医科大学より、コロナワクチンの接種によるギランバレー症候群(GBS)の発症リスクが増大するとのエビデンスは認められないことが報告されました。(「Vaccine」9月号掲載)

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集めたデータ(ワクチン有害事象報告システム)を3つの期間に分割し、各期間に何回ワクチンが投与されたかを算出しました。3つの期間とは、1)パンデミック発生前およびワクチン開発前(コントロール期間;2019年1月1日〜2019年11月31日)、2)新型コロナワクチン接種開始前のCOVID-19パンデミック期(2020年1月1日〜2020年11月31日)、3)新型コロナワクチン接種期(2020年12月1日〜2021年10月31日)のことで、GBS発症の報告率を、1)のコントロール期間と3)のワクチン接種期で比較するとともに、同時期に、インフルエンザワクチン、HPVワクチン、髄膜炎菌ワクチン、および肺炎球菌ワクチンの接種後に生じた報告率とも比較しました。

  • 新型コロナワクチン接種後のGBS発症の報告率は、インフルエンザワクチン接種後や、その他のワクチン接種後に比べて有意に高く、100万人当たりの報告率は同順で、4.97、0.02、0.02人でした(P<0.0001)。
  • ただし、新型コロナワクチン接種後のこの報告率は、一般集団で予想されるGBSの発症率の範囲に収まるものでした。

以上のことから、コロナワクチン接種後に、他のワクチンに比べてGBS発生の報告が増えたものの、一般集団でのGBS発症率を上回るものではないことが示されました。

※ワクチン有害事象報告システム(Vaccine Adverse Event Reporting System;VAERS)とは、FDAおよび米疾病対策センター(CDC)が管理しているデータベースであり、種類にかかわらずワクチン接種後に生じた有害事象がすべて記録されている。


参考:No significant increase in Guillain-Barré syndrome after COVID-19 vaccination in adults: A vaccine adverse event reporting system study - ScienceDirect

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