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睡眠不足の看護師は感染症にかかりやすい

5/18/2025 10:00:04

その他

今日のポイント:睡眠不足を感じている看護師は風邪などの感染リスクが高い

夜間勤務(以下、夜勤)の影響で睡眠不足を感じている看護師と風邪など感染症への罹患リスク関係を照査しました。Haukeland大学病院からの報告です。(Chronobiology International、2025年3月9日)

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ノルウェーの看護師1,335人(女性90.4%、平均年齢41.9歳)を対象に、睡眠時間、睡眠負債、およびシフト勤務の特徴と自己報告による感染症の罹患頻度との関連を検討しました。これらの看護師は、過去3カ月間における睡眠時間、睡眠負債、シフト勤務、および感染症(風邪、肺炎/気管支炎、副鼻腔炎、消化器感染症、泌尿器感染症)の罹患頻度について報告しました。

・睡眠負債(1〜120分、または2時間超)が多いほど感染症の罹患リスクは上昇することが明らかになりました。
・睡眠負債がない人と比べた睡眠負債がある人での感染症罹患の調整オッズ比は、睡眠負債が1〜120分、2時間超の順に、風邪で1.33(95%信頼区間1.00〜1.78)と2.32(同1.30〜4.13)、肺炎/気管支炎で2.29(同1.07~4.90)と3.88(同1.44~10.47)、副鼻腔炎で2.08(同1.22~3.54)と2.58(同1.19~5.59)、消化器感染症で1.45(同1.00~2.11)と2.45(同1.39~4.31)でした。
・また、夜勤の有無や頻度(0回の場合と比べて1〜20回の場合)は、風邪のリスク増加と関連していました。
・風邪の調整オッズ比は、夜勤がない場合と比べてある場合では1.28(95%信頼区間1.00〜1.64)、夜勤が0回の場合と比べて1〜20回の場合では1.49(同1.08〜2.06)でした。
・一方、睡眠時間やクイックリターン(休息間隔が11時間未満)と感染症罹患との間に関連は認められませんでした。

以上より、睡眠不足を感じている看護師は風邪などの感染リスクが高いことが明らかとなりました。


参考文献:
Full article: Night work and sleep debt are associated with infections among Norwegian nurses

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