週末の寝だめと心血管疾患リスク
5/21/2024 10:00:04
今日のポイント:平日の睡眠不足の集団では、週末のキャッチアップ睡眠で心血管疾患リスク低減
平日の睡眠不足を補う週末のキャッチアップ睡眠はと心血管疾患(CVD)発生リスクを調査しました。(Sleep Health誌オンライン版、2023年11月23日号)

本研究は、2017~18年に実施された米国の国民健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey:NHANES)に参加した20歳以上の3,400例を対象とし、週末のキャッチアップ睡眠とCVDの関連を検討しました。週末のキャッチアップ睡眠は、週末の睡眠時間が平日より1時間以上長いことと定義しました。
・対象3,400例(男性:1,650例、女性:1,750例)のうち、333例(9.8%)がCVDを有していました。
・CVDを有している参加者は、CVDを有さない参加者と比べて週末のキャッチアップ睡眠時間が短くなりました(p<0.01)。
・週末のキャッチアップ睡眠がある参加者は、キャッチアップ睡眠のない参加者と比べてCVDの有病率が低くなりました(p<0.01)。
・多変量解析において、週末のキャッチアップ時間は狭心症(p=0.04)、脳卒中(p<0.01)、冠動脈性心疾患(p=0.01)の有病率と関連していました。
・平日の睡眠時間が6時間未満の集団では、週末のキャッチアップ睡眠がCVDの有病率の低下と関連し(p<0.01)、この集団において週末のキャッチアップ睡眠時間とCVDの有病率の関連を検討した結果、週末のキャッチアップ睡眠時間が2時間以上であるとCVDの有病率が低下しました(p=0.01)。
以上より、平日の睡眠時間が6時間未満の集団において、週末のキャッチアップ睡眠が2時間以上であると、CVD発生のリスクが低下する可能性が示唆されました。
参考文献:Association between weekend catch-up sleep and cardiovascular disease: Evidence from the National Health and Nutrition Examination Surveys 2017-2018 - Sleep Health: Journal of the National Sleep Foundation (sleephealthjournal.org)
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