睡眠不足と夜間頻尿
6/27/2023 10:00:04
その他
今日のポイント:睡眠不足は女性と50歳未満でのみ夜間頻尿発症と関連あり
夜間頻尿と睡眠不足の相互の関連を調べた研究を紹介します。筑波大学からの報告です。(Scientific Reports誌、2023年6月11日号)
ながはまスタディ(滋賀県長浜市における集団ベースの縦断的健康調査)の参加者8,076人(年齢中央値57歳、男性31.0%)を対象に、夜間頻尿と自己申告による睡眠不足の関連を横断的に評価しました。また、5年後にそれぞれの新規発症例に対する因果関係を縦断的に分析しました。
- 睡眠不足および夜間頻尿の有病率はそれぞれ18.6%および15.5%でした。睡眠不足は夜間頻尿と関連(オッズ比[OR]:1.85、p<0.001)し、夜間頻尿は睡眠不足と関連(OR:1.90、p<0.001)していました。
- 睡眠良好だった6,579人のうち、18.5%が睡眠不足を発症しました。ベースラインでの夜間頻尿は睡眠不足の発症と正の相関がありました(完全調整後、OR:1.49、p<0.001)。
- 夜間頻尿ではなかった6,824人のうち、11.3%が夜間頻尿を発症しました。ベースラインでの睡眠不足は夜間頻尿の発症と正の相関がありました(OR:1.26、p=0.026)。男女別、年代別にみると、完全調整後に女性(OR:1.44、p=0.004)および50歳未満(OR:2.82、p<0.001)でのみ有意な相関がみられました。
以上より、夜間頻尿は男女とも睡眠不足発症に関連していましたが、睡眠不足は女性と50歳未満でのみ夜間頻尿発症と関連していました。
参考:Risk analyses of nocturia on incident poor sleep and vice versa: the Nagahama study | Scientific Reports (nature.com)
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