コーヒー・紅茶と認知症リスク
8/1/2024 10:00:05
今日のポイント:多量のコーヒーおよび紅茶の摂取によるアルツハイマー病の保護効果は、女性および高血圧症患者でより顕著
コーヒーや紅茶の摂取と認知症リスクを調査しました。台湾・国立台湾大学からの報告です。(Journal of the Formosan Medical Association誌、オンライン版2024年5月6日号)
対象は3施設より募集したアルツハイマー病(AD)の高齢患者278例、血管性認知症(VaD)患者102例、対照者468例は同期間に募集しました。コーヒーや紅茶の摂取頻度および量、血管疾患の併存の有無に関するデータを収集しました。コーヒーや紅茶の摂取と認知症リスクとの関連性を評価するため、多項ロジスティック回帰モデルを用いました。性別および血管疾患の併存により層別化して評価を行いました。
・コーヒーや紅茶の摂取において、さまざまな組み合わせおよび量は、AD、VaDに対する保護効果が認められました。
・1日当たり3杯以上のコーヒーまたは紅茶の摂取は、AD(調整オッズ比[aOR]:0.42、95%信頼区間[CI]:0.22〜0.78)およびVaD(aOR:0.42、95%CI:0.19〜0.94)に対する予防効果が認められました。
・層別化分析では、多量のコーヒーおよび紅茶の摂取によるADの保護効果は、女性および高血圧症患者でより顕著でした。
・コーヒーまたは紅茶の摂取は、糖尿病患者におけるVaDリスク減少と関連していました(aOR:0.23、95%CI:0.06〜0.98)。
・脂質異常症は、コーヒーまたは紅茶の摂取とADおよびVaDリスクとの関連性を変化させました(各々、p for interaction<0.01)。
以上より、多量のコーヒーおよび紅茶の摂取によるアルツハイマー病の保護効果は、女性および高血圧症患者でより顕著となりました。
参考文献:Coffee and tea consumption and dementia risk: The role of sex and vascular comorbidities - ScienceDirect
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