COVID-19と大学生の血圧

本日のポイント：日本の大学生の血圧、コロナ禍後に上昇

コロナ禍後の日本の大学生の血圧を調査しました。慶應義塾大学からの報告です。（Hypertension Research誌、2025年2月号）

コロナ禍の前後を含む2003～23年の20年間、5年ごとに大学生（10万6,691人）の血圧を調査しました。

・2003～18年において血圧に目立った変化はなかったが、コロナ禍後に男女とも血圧の上昇がみられ、収縮期血圧は、男性が2018年の118.1（SD：14.2）mmHgから2023年の120.6（SD：12.5）mmHgに、女性が104.6（SD：11.8）mmHgから105.1（SD：11.7）mmHgに上昇しました。
・これらの傾向は、標準体重/低体重の学生、および1年生と2年生で顕著でした。
・生活習慣を調査した結果、喫煙・飲酒習慣、睡眠不足、精神的ストレス、ファストフードやスナック菓子の摂取が減少し、運動習慣が増加していました。

以上より、血圧上昇の原因は特定されませんでしたが、コロナ禍後より日本の大学生の血圧は上昇しました。


参考文献：
Secular trends in blood pressure among university students in Japan over the last two decades | Hypertension Research