第 7 波コロナ重症化因子①
9/6/2022 10:00:03
新型コロナ
今日のポイント:やせ型の高齢者は注意が必要
コロナ第 7 波における重症化因子とは具体的にどのようなものでしょうか?今回は新潟大学から発表された最新のデータをご紹介します。

調査対象は、 2022 年 7 月 1 日〜31 日までに新潟県内で COVID-19 と診断届出された 3万 6,937 件(重症度などの最終確認日は 8 月 10 日)としました。陽性判明時点での年齢・性別・ワクチン接種の有無などの患者基礎情報と高血圧・糖尿病・慢性腎臓病などの基礎疾患情報の項目を同時に調査し、多重ロジスティック回帰分析を実施しました。重症化リスク因子のオッズ比を算出しました。
- 3 万 6,937 例中、103 例が中等症 II 以上でした(中等症・重症化率 0.3%)
- 中等症 II 以上 103 例のうち、施設入所者は 41 例(約 40%)で、80 代以上は 41 例中35 例でした
- 年代が高くなるほど、重症化のオッズ比は高い傾向にあり、30 代と比較して、70 代以上のオッズ比が 63〜283 と高い値を示しました
- 女性よりも男性が重症化リスクが高くなりました(オッズ比 2.67)
- ワクチン接種(2 回以上)をしていると、重症化リスクが低くなることがわかりました(オッズ比:2 回で 0.27、3 回で 0.2、4 回で 0.25)
- 肥満(BMI 25 以上)は有意差があるとは言えませんでした(オッズ比:BMI 25~30未満で 1.6、30 以上で 1.55)やせ型(BMI 18.5 未満)のオッズ比は 2.05 と高い値で、これはやせの高齢者(いわゆるフレイル)が中等症 II となる割合が大きいためと考えられました
- 慢性呼吸器疾患(COPD、間質性肺炎、治療中の喘息などを含む)のオッズ比は 2.84 でした
- 慢性腎臓病の非透析のオッズ比は 3.42、透析のオッズ比は 2.67 でした
- 持続陽圧呼吸療法(CPAP)使用のオッズ比は 2.47 でした
- 悪性腫瘍のオッズ比は 2.24 でした
高齢者ではやせ形体型(フレイル)がリスク因子になるようです。
参考:第7波における新型コロナウイルス感染症重症化リスク因⼦について(速報)
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