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夜勤とギャンブルの関係

9/15/2024 10:00:05

その他

今日のポイント:夜勤勤務者ほどギャンブルによる生活・健康問題が発生しやすい


日本人を対象にした夜勤とギャンブル利用の関係を調査しました。慶應義塾大学 医学部衛生学公衆衛生学教室からの報告です。(Addictive Behaviors、2024年5月23日)

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「JASTIS研究」の2023年2月のインターネット調査データを用いて、夜勤の有無とギャンブルの関連について調査しました。ギャンブルを利用している人には「PGSI」という自記式スクリーニングテストを用いて、仕事、経済状態、人間関係や心身の健康など、ギャンブルに関連した問題の有無・程度を評価し、27点中8点以上を「問題ギャンブリング」と定義しました。

・調査対象者2万1,134人(年齢範囲15~82歳、女性43.8%、夜勤者28.0%)のうち、ギャンブル利用者(1年以内にギャンブルを利用)は9,739人でした。
・全対象者のうち、ギャンブル利用者の割合(2019年の国民生活基礎調査を用いた重み付け後割合)は、夜勤者が55.4%、非夜勤者が42.1%でした。
・人口統計学的因子や喫煙・飲酒習慣、精神疾患や心理的苦痛などの影響を調整した多変量ロジスティック回帰モデルで解析した結果、夜勤者はギャンブル利用と有意に関連していました(非夜勤者と比較したオッズ比1.39、95%信頼区間1.25~1.53)。
・また、ギャンブル利用者のうち、問題ギャンブリングに該当した人の割合は、夜勤者が24.2%、非夜勤者が8.8%でした。
・問題ギャンブリングと夜勤の関係について、同様に解析を行った結果、夜勤は問題ギャンブリングと有意に関連していることが明らかとなりました(同1.94、1.57~2.40)。
・さらに、夜勤者のうち、シフトのローテーションの有無で分けて分析したところ、ローテーションのある人(同1.46、1.28~1.68)、ない人(同1.32、1.16~1.50)のどちらも、ギャンブル利用と有意に関連していました。
・一方で、問題ギャンブリングに関しては、ローテーションのある人(同2.84、2.23~3.63)でのみ有意な関連が認められ、ローテーションのない人(同1.07、0.79~1.45)では関連が認められませんでした。

以上より、夜勤はギャンブルの利用と関連しており、夜勤のある人ほど、ギャンブルから生活や健康などの問題が発生する可能性が高いことが明らかとなりました。


参考文献:Association of night-shift work with gambling and problem gambling among workers in Japan: A nationwide cross-sectional study - ScienceDirect

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