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米小児の感染症による死因1位は〇〇

3/2/2023 10:00:03

その他

今日のポイント:新型コロナ、米0~19歳の感染症による死因1位
 

本日は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と小児感染症の死因を調べた研究をご紹介します。英国オックスフォード大学からの報告です。(JAMA Network Open誌、2023年1月30日号)

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米国疾病対策予防センター(CDC)のWide-Ranging Online Data for Epidemiologic Research(WONDER)データベースを使い、2020年4月1日~2022年8月31日まで12ヵ月の期間ごとにCOVID-19の死亡率を算出しました。

0~19歳および年齢区分(1歳未満、1~4歳、5~9歳、10~14歳、15~19歳)ごとに、死亡総数、人口10万当たりの粗死亡率、全死因に対する死因順位を算出し、2019年、2020年、2021年の主要なCOVID-19以外の死因による死亡数と比較しました。オミクロン株が流行の中心で、ワクチンを利用することができ、非薬物による介入が限られている時期を代表させるため、データのある直近の2021年8月1日~2022年7月31日を抽出しました。

この期間に、米国全体におけるCOVID-19による死亡者数は36万例を超えました(人口10万人当たり109例)。このうち0歳~19歳の小児および若年者は821例でした(人口10万人当たり1.0例)。この年少および若年層におけるCOVID-19による死亡リスクはほかの年齢層よりも大幅に低いが、この年代はそもそも死亡自体がまれであり(0~19歳では10万人当たり49.4例、1~19歳では10万人当たり25.0例:2019年)、COVID-19の死亡負担をCOVID-19以前における他の重要な原因と比較することで検討しました。

  • 0~19歳のCOVID-19による死亡は821例であり、粗死亡率は全体で人口10万人当たり1.0、年齢層ごとにU字型カーブを描いており、1歳未満は4.3、1~4歳は0.6、5~9歳は0.4、10~14歳は0.5、15~19歳は1.8でした。
  • 2021年8月1日~2022年7月31日におけるCOVID-19の死亡率は、米国における0~19歳の10大死因のうち、全死因の8位、疾患関連死因(不慮の事故、暴行、自殺を除く)の5位、感染症または呼吸器疾患による死亡の1位でした。
  • COVID-19による死亡はこの年齢層の全死因の2%を占めました。


以上より、新型コロナウイルス感染症による死亡は、昨年7月までの1年間において米国の0~19歳の全死因の8位、感染症または呼吸器疾患による死亡では1位だったことがわかりました。


参考:Assessment of COVID-19 as the Underlying Cause of Death Among Children and Young People Aged 0 to 19 Years in the US - PubMed (nih.gov)

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