心筋梗塞を経験した人は〇〇の低下が速い
8/27/2026 10:00:08
今日のポイント
→心筋梗塞を経験した人は認知機能の低下が速い
心筋梗塞の既往がある人の認知機能の低下の速さを調査しました。米オハイオ州立大学からの報告です。(Stroke、2026年5月14日)
この研究は、脳卒中リスクの地理的・人種的差異を検討する疫学研究(REGARDS)のデータを用いて行われました。追跡開始時点(ベースライン)で認知機能障害が記録されていた人や、解析に必要なデータのない人などを除外し、2万923人(年齢中央値63歳〔四分位範囲57~70〕、女性57.2%)を、中央値10.1年(四分位範囲7.0~12.1)追跡して、認知機能の低下速度と認知機能障害の発生リスクを心筋梗塞の既往の有無で比較しました。対象者は毎年1回、電話による6項目の課題から成る認知機能のスクリーニング(スコア範囲0~6)を受け、スコアが5点未満の場合に認知機能障害と判定されました。
ベースラインにおいて、全体の10.4%に心筋梗塞の既往が認められました。その内訳は、自己申告があるが心電図異常は認められないケース(自己申告による心筋梗塞)が5.2%、自己申告と心電図異常がともに認められるケース(臨床的心筋梗塞)が1.3%、自己申告はないが心電図異常が認められるケース(無症候性心筋梗塞)が3.8%でした。
・認知機能に影響を及ぼし得る因子(年齢、性別、人種、BMI、喫煙・飲酒・運動習慣、高血圧、糖尿病、腎機能、冠動脈疾患、心房細動、教育歴、収入、抑うつ傾向、居住地域など)を調整後、心筋梗塞の既往のある人はその既往のない人よりも、認知機能障害のリスクが1年当たり4.8%高いことが示されました(オッズ比〔OR〕1.048〔95%信頼区間1.025~1.072〕)。
・心筋梗塞を経験した自覚のない無症候性心筋梗塞のみを対象とした解析でも、ほぼ同様のリスク上昇が観察されました(OR1.047〔同1.010~1.085〕)。
・男女別に解析した結果、男性では、全ての心筋梗塞の既往が認知機能障害リスクと有意に関連していました。
・一方、女性では、自己申告による心筋梗塞と無症候性心筋梗塞は認知機能障害リスクとの関連が有意でしたが、臨床的心筋梗塞については非有意でした。
以上より、心筋梗塞を経験していない人と比較して、認知機能障害に進行するリスクが、1年当たり約5%高いことが明らかになりました。
参考文献:
Prior Myocardial Infarction and Cognitive Decline: The REGARDS Cohort | Stroke
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