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高齢者の座位時間と血圧

6/6/2024 10:00:05

その他

今日のポイント:1日30分の座位時間の削減で高齢者の血圧が低下

高齢者の座位時間と血圧の関係を調査しました。米カイザーパーマネンテ・ワシントン・ヘルスリサーチ研究所からの報告です。(JAMA Network Open、2024年3月27日)

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今回、60〜89歳でBMIが30〜50の成人283人(試験開始時の平均年齢68.8歳、女性65.7%)を対象にランダム化比較試験を実施し、座位時間を減らし、血圧を改善することを目的にした介入の効果を検討しました。対象者は、6カ月にわたってI-STANDと呼ばれる介入を受ける群(140人、介入群)と、そうした介入を受けない対照群(143人)にランダムに割り付けられました。I-STANDは座位行動を減らすために励ましや個別の目標設定を提供するもので、介入群に割り当てられた人は、健康的な生活に関する10回のコーチングセッションを受けたほか、ワークブックやスタンディングデスク、活動量計を提供されました。また、試験開始時とその3カ月後には活動量計のデータに関するフィードバックも受けました。一方、対照群も健康的な生活に関するコーチングセッションを10回受けましたが、その内容に立位や活動量を増やすことは含まれませんでした。

・試験開始時には、147人(51.9%)が高血圧の診断を受けており、97人(69.3%)が1種類以上の降圧薬を服用していました。
・介入群での1日当たりの座位時間は、試験開始から3カ月後には平均31.44分、6カ月後には31.85分減少していました。
・また、介入群では6カ月後に収縮期血圧も平均3.48mmHg低下していました。

以上より、1日30分の座位時間の削減で高齢者の血圧が低下する可能性が示唆されました。


参考文献:Sitting Time Reduction and Blood Pressure in Older Adults - PMC (nih.gov)

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