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5~11才小児でのワクチン安全性と有効性

12/24/2021 9:30:02

新型コロナ

今日のポイント:5~11才小児のワクチン接種は安全性および有効性ともに良好な成績だった

 今回は5~11才小児でのワクチン安全性と効果に関する最新の論文を紹介します(2021年11月9日NEJM)。今後こういったデータが蓄積していけば小児でも安心してワクチン接種を行えるのではないでしょうか。

 2,268例の5~11才小児を対象に、81施設で第2/3相国際多施設ランダム化比較試験を行いました。(ファイザー/ビオンテック社製ワクチン群:プラセボ群=2:1割り付け)

  • 観察中央値は2.3ヵ月、平均年齢8.2才、男児52%、女児48%でした。
  • ワクチン関連の重篤な有害事象は認めず、他の年齢群と同様に安全性を認めました。尚、実際に生じた有害事象は以下のグラフの通りです。
  • ワクチン2回目接種後1ヵ月時点で、16~25才の中和抗体値(幾何平均値)に対する5~11才中和抗体値比は1.04となり事前に定めた基準値およびFDAが求める値を満たしました。
  • ワクチン2回目接種群3例とプラセボ群16例が2回目接種後7日以上経過してコロナを発症しました。(ワクチン有効率90.7%)
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 小児に関しても成人同様に安全性と有効性が示された今回の論文は非常に意義があると思います。

 ただし今回の研究では、ワクチンの中長期的な有害事象を調べ切れておらず、また稀な有害事象を見落としている可能性があります。小児に関しても今後さらに安全性および有効性に関するデータを積み重ねていく必要がありそうです。


参考:Evaluation of the BNT162b2 Covid-19 Vaccine in Children 5 to 11 Years of Age | NEJM

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