ドライフルーツと2型糖尿病リスク
10/20/2024 10:00:00
今日のポイント:ドライフルーツの摂取は2型糖尿病の発症リスクを低下させる
ドライフルーツの摂取と2型糖尿病の発症の関連を調査しました。中国・西安交通大学からの報告です。(Nutrition & Metabolism誌、2024年7月10日号)
本研究では、ドライフルーツの摂取に関連する遺伝子データは、UKバイオバンクに登録された約50万例のうち、ドライフルーツの摂取に関するデータが得られた42万1,764例から取得しました。2型糖尿病に関する遺伝子データは、IEU GWASデータベースに登録された2型糖尿病患者6万1,714例、対照59万3,952例から取得しました。主な解析方法として、逆分散加重(IVW)法を用いて、ドライフルーツの摂取と2型糖尿病のリスクとの関連を検討しました。
・ドライフルーツの摂取と関連があり、操作変数の条件を満たす一塩基多型(SNP)が36個抽出されました。
・IVW法を用いた解析において、ドライフルーツの摂取は2型糖尿病リスクを有意に低下させました(ドライフルーツの摂取量が1標準偏差増加するごとのオッズ比[OR]:0.392、95%信頼区間[CI]:0.241~0.636、p=0.0001)。
・加重中央値法を用いた解析においても、ドライフルーツの摂取は2型糖尿病リスクを有意に低下させました(OR:0.468、95%CI:0.306~0.717、p=0.0003)。
・感度分析において、36個のSNPには異質性がみられたが、水平多面発現(horizontal pleiotropy)によるバイアスは認められず、leave-one-out解析ではいずれのSNPを1個除外しても解析結果に影響を及ぼさなかったため、メンデルランダム化解析の頑健性が確認されました。
以上より、ドライフルーツの摂取は2型糖尿病の発症リスク低下と関連することが示されました。
参考文献:
Dried fruit intake and lower risk of type 2 diabetes: a two-sample mendelian randomization study | Nutrition & Metabolism | Full Text (biomedcentral.com)
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