コロナワクチンによる流産リスクは上昇しない

12/28/2021 9:30:02

新型コロナ

今日のポイント：妊娠初期の女性がコロナワクチン接種しても流産のリスクは上昇しない

　妊娠期におけるワクチン安全性の追加データが待ち望まれていました。そんな中で2021/10/20掲載のNEJMより最新のデータが示されています。妊娠中の女性が安心してワクチン接種をできるような判断材料の一つになると期待しています。

　国際チーム(米国、カナダ、ノルウェー)がノルウェーの複数の医療レジストリデータを解析し、コロナワクチンを接種した妊娠第1三半期(妊娠初期、妊娠第1週～第14週)の流産リスクを調べました。2021/2/15～2021/8/15において、妊娠14週以前で流産した人と、妊娠を継続した人の計18,447人が対象でした。

妊娠を継続した人は13,956人で、このうち5.5%(772人)がワクチン接種
流産した女性は4,521人で、このうち5.1%(231人)がワクチン接種
解析の結果、流産リスクはコロナワクチン種類(ファイザー/ビオンテック、モデルナ、アストラゼネカ社製)に問わずワクチン接種後に上昇することはないと結論(流産前3週間以内におけるワクチン接種の調整オッズ比は、ワクチン未接種者を1とした場合に0.91)

以上より、妊娠初期の方でもワクチン接種による流産リスクを上昇させる可能性は低いと考えられ、安心してワクチン接種を行えると考えられます。

　また、日本産婦人科学会公式HPによると、妊娠中、特に妊娠後期にはコロナ重症化のリスクが高いと言われており、パートナーを含めてコロナワクチン接種を受けることを推奨しています。

参考：

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