塩野義製薬コロナ飲み薬の効果とは？～効果編～

今日のポイント：ウイルス力価陽性患者の割合を60~80%減少！


　待望の国産コロナ治療薬の誕生でしょうか？！飲み薬の誕生は現在のコロナ診療体制を大きく変化させる可能性があります。それはつまりコロナ陽性の方のQOLを大きく向上させる可能性があることとイコールなのです。今日は塩野義製薬から発表された最新の結果をもとに解説していきます。(2022/2/7)
　COVID-19治療薬「S-217622」Phase2/3試験 Phase 2a partの報告によると、軽症/中等症の無症候/軽度自覚症状のコロナ患者12~70歳以上を対象に、1日1回5日間で69例に経口投与しました。(低用量、高用量、プラセボ群)

抗ウイルス効果は以下のようになり、3回投与後のDay4にはウイルス力価およびウイルスRNA量の減少を確認し、ウイルス力価陽性患者の割合を60~80%減少させました。

また、治療薬内服により自覚症状の改善も認め、低用量群で最も改善傾向を認めました。

重症化抑制効果は低用量および高用量群ともに効果を認めました。

　軽症から中等症患者の自宅療養をサポートする国産治療薬の誕生まであと一歩というところでしょうか。次回は安全性部分に関するデータを紹介していきたいと思います。


参考：COVID-19治療薬「S-217622」に関する説明会