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感冒症状に対する日本での市販薬使用状況

12/16/2025 10:00:05

その他

今日のポイント
→日本人の43.6%が、風邪や咳の初期症状に対してOTC医薬品を使用

COVID-19パンデミック後の日本における風邪や咳に対するOTC医薬品を用いたセルフメディケーションの現状を調査しました。大阪大学からの報告です。(BMC Public Health誌、2025年5月24日号)

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2024年4月25日〜6月26日にオンライン横断調査を実施しました。日本の風邪や咳に対するセルフメディケーション行動の現状および社会背景や心理評価尺度に関する共変量を収集しました。これらの関連性の分析には、多変量ロジスティック回帰分析を用いました。結果のロバスト性を検証するため、サブグループ分析および感度分析を実施しました。

・分析には、参加者1,086例を含めました。
・参加者の43.6%が風邪や咳の症状が出始めた時点でOTC医薬品を服用していました。
・症状が1週間続いた後、医療機関を受診した割合は61.7%でした。
・参加者の80%超が使用上の注意を厳守していました。
・1週間以内に医療機関を受診することに関連する因子には、年齢、居住地域、教育水準、婚姻状況、保険の種類、基礎疾患の有無、定期的な医師の受診、外向性が挙げられました。
・服用量順守に関しては、協調性が正の因子であり、子供がいることは負の因子であることが示されました。
・OTC医薬品の使用期限の認識については、健康関連情報を検索するためのインターネットリテラシーを示すeHEALSが、有意かつロバストな正の因子であることが明らかとなりました。

以上より、日本人の43.6%が、風邪や咳の初期症状に対してOTC医薬品を使用していることが明らかになりました。


参考文献:
Status and influencing factors of OTC medicine use for self-medication in cold and cough: a cross-sectional survey in Japan | BMC Public Health | Full Text

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