日本人における緑茶摂取と認知症リスク低下
8/28/2025 10:00:05
今日のポイント:緑茶摂取量が多い日本人は認知症リスクが低下
日本人中高年における緑茶摂取と認知症リスクとの独立した関連性および緑茶とコーヒー摂取の相互作用を明らかにしました。新潟大学からの報告です。(The Journal of Nutrition誌、2025年8月号)

同研究は、加齢性疾患に関する村上コホート研究の12年間フォローアップ調査として実施しました。対象は、地域在住の40〜74歳の日本人1万3,660人(男性:6,573人[48.1%]、平均年齢:59.0±9.3歳)でした。ベースライン調査は、2011〜13年に行いました。自己記入式質問票を用いて、性別、年齢、婚姻状況、教育、職業、体格、身体活動、喫煙、アルコール摂取、紅茶・コーヒーの摂取、エネルギー摂取量、病歴などの予測因子と関連する情報を収集しました。緑茶摂取量は、検証済み質問票を用いて定量的に測定しました。認知症発症は、介護保険データベースを用いて特定しました。
・緑茶摂取量が多いほど、認知症のハザード比(HR)の低下が認められました(多変量p for trend=0.0178)。最高四分位群のHRは、最低四分位群よりも低くなりました(調整HR:0.75)。
・緑茶1杯(150mL)摂取による認知症の調整HRは0.952(95%信頼区間:0.92〜0.99)であり、1杯増加するごとに4.8%の減少が認められました。
・緑茶とコーヒーの両方の摂取量が多いことと認知症リスク低下との関連性は認められませんでした(p for interaction=0.0210)。
以上より、緑茶摂取量が多い日本人は認知症リスクが低下することが示唆されました。
参考文献:
Green tea consumption and dementia risk in community-dwelling Japanese people aged 40–74 years: A 12-year cohort study - ScienceDirect
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