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自殺念慮の検出

6/20/2023 10:00:04

メンタルヘルス

今日のポイント:起床時の疲労感、睡眠状態不良、職場の人間関係の問題は自殺念慮を早期発見できる可能性


自殺念慮を有するうつ病患者をいかに早く検出するか。久留米大学からの調査報告です。(International Journal of Environmental Research and Public Health誌、2023年4月17日号)

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日本の内科クリニックを受診した35~64歳の新規患者を対象としました。自己記入式アンケートと医師のアンケートを用いて、ベースライン特性を収集しました。自殺念慮を伴ううつ病は、登録時および6ヵ月後にZungうつ病自己評価尺度(SDS)、気分プロフィール検査(POMS)を用いて評価しました。自殺念慮を伴ううつ病の調整オッズ比(aOR)を算出するため、多重ロジスティック回帰分析を用いました。関連因子の感度、特異性、尤度比も算出しました。

  • 対象患者387例中13例(3.4%)が6ヵ月時点で自殺念慮を伴ううつ病であると評価されました。
  • 性別、年齢、関連因子で調整した後、統計学的に有意な自殺念慮を伴ううつ病のaORが認められた因子は以下のとおりでした。

●1回/月以上の起床時の疲労感(aOR:7.90、95%CI:1.06~58.7)
●1回/週以上の起床時の疲労感(aOR:6.79、95%CI:1.02~45.1)
●睡眠状態の悪さ(aOR:8.19、95%CI:1.05~63.8)
●職場における人間関係の問題(aOR:4.24、95%CI:1.00~17.9)

  • 本調査は、サンプルサイズが小さかったため、本結果を確認するためには、より多くのサンプルサイズを用いた研究が必要とされます。


以上より、起床時の疲労感、睡眠状態不良、職場の人間関係の問題は、早期に自殺念慮を伴ううつ病を発見できる可能性が示唆されました。


参考:IJERPH | Free Full-Text | Fatigue on Waking, Insomnia, and Workplace Relationship Problems May Help to Detect Suicidal Ideation among New Middle-Aged Primary Care Patients: A 6-Month Prospective Study in Japan (mdpi.com)

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